
院長:表川お気軽にご相談ください!


登山中、下山の中盤あたりから急に膝の外側がズキッと痛みだし、最後は足を庇いながら歩いた経験はありませんか。翌日も階段を下りるときに同じ場所が痛み、次の登山に行っても大丈夫なのか気になる方もいると思います。
こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院・守山本院院長の表川大樹です。この記事では、ランナー膝が疑われる膝の外側の痛みについて、自宅で確認できること、無理に動かさないほうがよい状態、相談を考えたいタイミングについてお話しします。
先に全体像を確認したい方は、ランナー膝の症状ページもあわせてご覧ください。この記事では、登山という場面に絞って確認しやすい点からお伝えします。



まず膝の外側から確認しましょう
登りでは気にならなかった膝が、下りに入ってから外側だけズキズキしてくる方は少なくありません。
この痛み方は、太ももの外側から膝にかけて伸びる腸脛靭帯という組織が、骨のふくらみとこすれ合うことで起こるケースが多いといわれています。登山でも同じ仕組みで痛みが出ることがあり、ランナー膝という呼び方をされることもあります。
登りより下りのほうが、なぜ膝への負担が大きくなるのか気になる方もいると思います。
下りでは足が地面に着くたびに、膝を伸ばす筋肉が引き伸ばされながら体重を受け止める動きが続きます。この動きが繰り返されることで、太ももの外側の張りが強くなり、腸脛靭帯が骨とこすれる回数も増えていきます。
長い下山ほど症状が強くなりやすいのは、この負担の積み重ねが関係していると考えてよいでしょう。
痛みが出た後、無意識に歩き方を変えてしまう方も多く見られます。
痛む側の足を外にひねるようにして着地したり、反対側に体重をかけ続けたりすると、別の部位にまで負担が広がることがあります。歩幅を狭くして足首と膝を柔らかく使うことを意識すると、着地の衝撃を和らげやすくなります。
呼び方が違うため、別の症状だと考えている方もいるかもしれません。
実は、ランナー膝と腸脛靭帯炎は、ほとんど同じ状態を指している言葉です。ランニングで起こりやすいためランナー膝と呼ばれますが、登山の下りでも同じ組織に同じ負担がかかるため、まったく同じ仕組みで痛みが出ます。
名前が違うことで原因が別だと考えてしまうと、対策の方向を誤ってしまうこともあります。
膝だけを見ていても、痛みが繰り返される理由が見えてこないことがあります。
歩くたびに骨盤が横にぶれると、支えている側の足の外側に体重が寄りやすくなります。この状態が続くと、腸脛靭帯にかかる張りが強まり、下りでの痛みが出やすくなります。
お尻の外側にある筋肉がうまく働かないと、片足で立つ動作のたびに膝が内側に入りやすくなります。これが腸脛靭帯の摩擦を増やす一因になっているケースもあります。
当院では、関節・筋肉・神経・姿勢・歩行という5つの視点から、こうした膝以外の背景要因も含めて確認するようにしています。
膝痛の対策として、登山用のサポーターを検討する方も多いと思います。
腸脛靭帯炎によるサポーターは、痛みを和らげる目的で下山前から着けておくと感覚的に安定しやすくなります。ただし、サポーターは負担を減らす助けにはなりますが、股関節や歩き方の癖そのものを変えるものではありません。
個人的には、サポーターだけに頼ると、次の登山でも同じ場所に痛みが戻りやすいと感じています。
登山後は、まず何を優先すればよいか迷う方もいると思います。
痛みが出た直後は、冷やして炎症を抑えることを優先しましょう。太ももの外側からお尻にかけての張りが強い場合は、ストレッチで少しずつ緩めていくのもよい方法です。
膝の外側に熱っぽい腫れが強く出ている場合は、無理に伸ばさないほうがよいでしょう。炎症が強いうちにストレッチを続けると、痛みが長引く原因になることもあります。
予防として取り入れやすいのは、道具と歩き方の見直しです。
トレッキングポールを使うと、下りの衝撃の一部を腕に分散でき、膝にかかる負担を減らしやすくなります。あわせて、大きな段差では飛び降りず、足首と膝を柔らかく使いながら重心を落とす歩き方も欠かせません。
セルフケアを続けても改善しない場合は、次の状態を目安にしてください。
こうした状態が見られる場合は、自己対策だけで様子を見ず、医療機関へ相談したほうがよい状態です。詳しい検査や診断は医療機関で確認してください。
登山で起こる膝外側の痛みは、腸脛靭帯の摩擦だけでなく、股関節や骨盤の使い方、歩き方の癖まで含めて背景を見直すことで、繰り返しにくい状態を目指しやすくなります。
今日からできることとして、下山前のストレッチと歩幅を意識した歩き方から始めてみてください。トレッキングポールを使うだけでも、膝への負担は変わってきます。
歩き方の癖や股関節の使い方も含めて確認したい方は、大樹整骨院・守山本院へお気軽にご相談ください。




【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】