
院長:表川お気軽にご相談ください!


こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院院長の表川大樹です。先日、来院された患者さんが「椅子に座るたびにお尻の奥がズキッとして、仕事に集中できないんです」とつらそうに話してくださいました。もしかしたら、こんなお悩みを抱えていませんか。
もしひとつでも当てはまるなら、それは単なる座りすぎのせいだけではないかもしれません。この記事では、尾てい骨の痛みがどうして起こるのか、そしてご自身でできる工夫について、わかりやすくお伝えしていきます。



おしりの痛みは我慢しがちですが、原因を知るだけでも気持ちがずいぶん軽くなりますよ
パソコンの前にすわり続けるお仕事が増えたいま、おしりの奥にじんわりとした痛みを感じるかたが、実はとてもたくさんいらっしゃいます。最初は「つかれているだけかな」と気にしないようにしていても、毎日つづくとやっぱり不安になってしまいますよね。とくに30代から40代の方に多く、年齢のせいだと思いこんでしまい、なかなか相談できずにいるケースも少なくありません。また、女性の方のなかには、出産や体型の変化をきっかけに、それまでは気にならなかった座り方の負担があらわれはじめる、というケースもあります。ご自身の生活のなかで、思いあたる場面がないか、少し振りかえってみてください。
会議が長びいたときや、パソコン作業に集中しているとき、ふとおしりの奥がじんわりと痛むことはありませんか。すわりはじめは何ともなくても、時間がたつにつれてつらくなっていくのが、この症状の特徴です。姿勢をかえたり、腰をずらしたりしても、なかなかしっくりくる姿勢が見つからないという声もよく聞かれます。集中して作業をしているときほど、無意識に前かがみになったり、片方に体重をかけたりしてしまい、それがさらに負担を大きくしていることもあります。
通勤電車のなかでずっとすわっていると、目的地に着くころにはおしりがもう限界、という声もよく耳にします。運転中も同じで、シートにあたる部分がだんだん気になってきてしまうものです。長距離の運転をされる方のなかには、休憩を増やしてもあまり変わらないと感じている方もいらっしゃいます。座席の硬さやシートの形状によっても感じ方が変わるため、車を乗りかえてから症状に気づいたという方もいらっしゃいます。
楽しいはずの食事の時間なのに、硬い椅子だと落ち着いて座っていられない。こういったお話も、当院にはよく寄せられます。すわる場面すべてに影響がおよぶというのが、この痛みのつらいところです。仕事だけでなく、家族との時間や食事といった、普段のささやかな楽しみまで奪われてしまうのは、とてもつらいことだと思います。外食先で椅子を選べないときなど、余計に気をつかってしまうという声も少なくありません。
おしりの奥が痛むとき、そこにはひとつではなく、いくつかの原因がからみあっていることが少なくありません。ここでは代表的なものを、わかりやすくまとめてご紹介します。
| 考えられる原因 | 特徴 |
|---|---|
| 尾骨(おしりの先端の小さな骨)まわりの炎症 | すわった瞬間や立ち上がるときにズキッとした痛み |
| 梨状筋というおしりの深い筋肉の緊張 | おしりの奥からももの裏にかけてじわっと痛む・しびれる |
| 骨盤のかたむきや姿勢のくずれ | 片方だけ座りだこができる、腰にも負担がかかる |
| 筋肉量の減少による骨への圧迫 | やせ型のかたに多く、硬い椅子でとくにつらい |
とくに、梨状筋という筋肉が坐骨神経というながい神経をおさえてしまうケースは、腰そのものは痛くないのに、おしりの奥だけがつらいという特徴があります。原因が一つとはかぎらないため、自己判断で湿布だけをつづけていても、なかなか改善しないことが多いのです。長くすわる生活習慣に、姿勢のくせや筋力の低下、さらには過去のけがのなごりなどが重なりあって、症状としてあらわれていることも珍しくありません。ひとつの原因だけを見つけて対処しても、他の要因が残っていれば、なかなか改善につながらないことがあるのです。
すわった状態から片足ずつゆっくりと持ち上げてみて、どちらかだけおしりの奥が強く痛むようであれば、筋肉のこわばりがかたよっている可能性があります。また、立ち上がった直後にズキッとするか、すわり続けているときにじわじわ痛むかによっても、原因のヒントが見えてくることがあります。あわせて、腰やももの裏にまで痛みやしびれが広がっているかどうかも、確認しておくとよいでしょう。もし、ももの裏や足先にまでしびれが広がっているようであれば、神経が関係している可能性も考えられますので、早めに専門家へご相談いただくことをおすすめします。
すぐに専門家に相談できないときでも、ご自身でできることはいくつかあります。無理のない範囲で、少しずつ試してみてください。
とくに両方の坐骨に均等に体重をのせて深くすわることは、今すぐ意識できる工夫のひとつです。ただし、これらの工夫はあくまで一時的なやわらげ方であり、根本の原因がそのままだと、しばらくするとまたつらさがぶり返してしまうことも少なくありません。生活のなかで無理をしすぎず、ご自身のペースで少しずつ取り入れていただければと思います。すべてを一度にかえようとすると長続きしにくいので、まずはひとつだけ、続けられそうなことから試していただくのがよいかもしれません。
椅子にすわったまま、片方の足首をもう片方のひざの上にのせ、上体をゆっくり前にたおすと、梨状筋がじんわりとゆるむのを感じられます。痛みがつよく出るときは無理をせず、痛くない範囲でとどめておくことが大切です。朝と夜、それぞれ数十秒ずつでもよいので、毎日の習慣として少しずつ続けていただくと、体の変化を感じやすくなります。
おしりの痛みをそのままにしておくと、痛みをかばおうとして無意識に姿勢がかたよっていきます。すると腰やももにまで負担が広がり、気づかないうちに睡眠の質までさがってしまうこともあるのです。
集中力の低下や、外出そのものが億劫になるといったお話も、決してめずらしくありません。だからこそ、早めに正しい原因を知ることが、遠回りをしない一番の近道だとわたしは考えています。がまんをつづけて症状が長引いてしまうと、もとの状態にもどるまでに、より時間がかかってしまうこともあります。小さな違和感のうちに向き合っておくことが、結果としてご自身の負担を少なくすることにつながります。
おしりの痛みは見た目にわかりにくく、周りに相談しづらい症状のひとつです。それでも、原因さえきちんと見つかれば、日常のなかでできる対処法は必ずあります。
わたし自身、これまで30年以上にわたって、さまざまなお悩みを抱えたかたと向き合ってきました。関節や筋肉、神経、姿勢、歩行といった多角的な視点から状態を確認し、一人ひとりに合った方法をご提案することを大切にしています。
湿布やクッションを試してもなかなか変わらない、そんな状態がつづいているなら、それはご自身の努力が足りないわけではありません。原因が見えていないだけかもしれませんので、どうかひとりで抱え込まず、いつでもお気軽にご相談ください。
【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】



