
院長:表川お気軽にご相談ください!


こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院院長の表川大樹です。今日は「手がしびれるのは手根管症候群と言われたけど、なぜなったのかよくわからない」「仕事や家事が関係しているの?」とお悩みの方に向けて、原因をできるだけわかりやすくお伝えしていきます。
「先生、手根管症候群って、いったいどうしてなるんですか?思い当たることが多すぎて…」こんなふうに首をかしげながら来院される方が、ほんとうにたくさんいらっしゃいます。
実は手根管症候群の原因は、特別なことではなく、毎日のなにげない生活習慣や体の使い方の積み重ねであることがほとんどです。


「なぜ自分がなったのか」を知ることは、改善への第一歩です。原因がわからないまま対処を続けても、同じ症状がぶり返してしまうことが多いんです。ぜひ最後まで読んでみてください
この記事では、手根管症候群がどのようなメカニズムで起こるのか、日常生活のどんな場面が影響しているのか、そしてどうすれば根本から改善に向かえるのかを、施術歴30年以上の経験をもとにお伝えしていきます。
手根管症候群の原因を理解するためには、まず「どこで何が起きているか」を知っておくことが大切です。難しい話ではないので、気軽に読んでみてください。
手首の内側には「手根管」と呼ばれる細いトンネルがあります。このトンネルの中を、指を動かすための腱と「正中神経」という神経がいっしょに通っています。正中神経は、親指・人差し指・中指・薬指の半分の感覚と動きをつかさどっている大切な神経です。
このトンネルの中が何らかの理由で狭くなったり、内部の圧力が高まったりすると、正中神経が圧迫されてしびれや痛みが出てきます。これが手根管症候群のしくみです。
問題はこの「何らかの理由」の部分で、実は日常生活の中にたくさんのきっかけが潜んでいます。ひとつひとつ見ていきましょう。
手根管症候群の原因として真っ先に思い浮かぶのは「手の使いすぎ」かもしれません。もちろんそれも大きな要因のひとつですが、実際にはもっと多様な原因が絡み合っていることがほとんどです。当院で患者さんのお話を丁寧にうかがうと、いくつかのパターンが浮かびあがってきます。
「家事くらいで…」と思うかもしれませんが、調理・洗い物・掃除・洗濯・子育てなど、家事には手首を細かく動かす作業が一日中ぎっしり詰まっています。
とくに包丁を握る・雑巾を絞る・重い鍋を持つといった動作は、手根管のトンネル内の腱のまわりにじわじわと炎症を起こしやすくします。一度一度は小さな負担でも、毎日くり返されることで蓄積し、ある日しびれとして表れてくることがあります。
「急に何かをしたわけでもないのに、気づいたらしびれていた」というお声が多いのは、まさにこの積み重ねが原因であることが多いからです。
スーパーやコンビニのレジ係、工場での組み立て作業、美容師、ネイリスト、縫製など、手首を一定の角度に保ちながら長時間同じ動作をくり返す職業は、手根管への圧迫が慢性的にかかりやすく、手根管症候群の大きな要因になります。
またパソコンのキーボードやマウス操作も、手首をやや曲げた状態で長時間固定することが多く、気づかないうちに手根管への負担を積み重ねています。「仕事中に手がしびれてきた」という場合は、こうした作業環境が影響していることが少なくありません。
現代の生活で切り離せないスマートフォンですが、画面を長時間スクロールしたり文字を打ち続けたりする動作は、手首に想像以上の負担をかけています。とくに手首を内側に曲げた状態でスマホを操作する姿勢は、手根管を狭めやすいポジションそのものです。
寝る前にスマホを見ながらそのまま眠ってしまうという習慣がある方は、眠っているあいだも手首が不自然な角度になりやすく、夜中のしびれが起きやすくなる原因のひとつになります。心当たりがある方は、少し意識してみてください。
手根管症候群は女性に圧倒的に多い疾患ですが、その理由のひとつに女性ホルモンの変化があります。妊娠中・産後・そして更年期にあたる40〜50代は、ホルモンバランスの変化によってからだが水分をためやすくなります。
手根管内でも同様のことが起き、トンネル内の圧力が高まって正中神経への圧迫が強まることがあります。「更年期に入ってから急にしびれが出てきた」というご相談は当院でも非常に多く、ホルモン的な背景が深く関わっているケースをたくさん経験してきました。
糖尿病や甲状腺機能低下症、関節リウマチなどの全身的な病気が、手根管症候群の引き金になることもあります。これらの病気では、神経そのものがダメージを受けやすくなったり、腱のまわりに炎症が起きやすくなったりすることで、手根管内の環境が悪化しやすくなります。
「他に病気はないのになぜ?」と感じている方も多いですが、自覚症状のない軽度の代謝系の乱れが背景にあることもあるため、気になる方は一度血液検査を含めた総合的なチェックを受けてみることも大切です。
意外に思われるかもしれませんが、首や肩甲骨まわりの姿勢の乱れも手根管症候群の遠因になることがあります。猫背や肩が内側に巻いた姿勢(巻き肩)では、腕から手首にかけての神経の通り道全体に緊張がかかりやすくなります。
手根管だけに問題があるように見えても、その背景に首・肩・肘を含む上肢全体のバランスの乱れが隠れていることは珍しくありません。手首だけをみていても改善しにくい場合は、こうした全体的なバランスの問題が関わっている可能性を疑う必要があります。
ここまでお読みいただいておわかりのとおり、手根管症候群の原因はひとつではなく、複数の要因が重なり合って発症することがほとんどです。
たとえば「40代で更年期に差し掛かり、体に水分がたまりやすい状態になっているところへ、毎日の家事と仕事での手の使いすぎが重なり、寝るときにスマホを見ながら手首が曲がった状態で眠る習慣があった」という方の場合、複数の原因が同時に手根管に影響を与えていることになります。
「どれかひとつだけが原因」ということは少なく、自分にとってどの要因がどれくらい関係しているかを丁寧に整理することが、改善への近道になります。
「湿布を貼ってとりあえず様子を見ている」「痛み止めを飲んだら少し楽になった」という方も多いかと思います。もちろんそうした対処が一時的な楽をもたらすことはありますが、根本にある原因にアプローチできていなければ、症状は繰り返しやすくなります。
初期の段階では夜間のしびれや朝のこわばりだけだったものが、放置することで昼間も常にしびれが続く状態になったり、ものをつかむ力が落ちてきたりします。さらに進行すると、親指の付け根の筋肉がやせて細かい作業が難しくなることもあります。
神経へのダメージが長く続くほど、回復にかかる時間も長くなります。「もう少し様子を見よう」と待ち続けることが、結果として改善を遠ざけてしまうことがある、というのが30年以上の臨床経験から感じることです。
まず日常生活を振り返ってみてください。手をよく使う仕事や家事が多いかどうか、スマートフォンを長時間使う習慣があるかどうか、寝るときの手首の位置はどうか、更年期や妊娠・産後の時期と重なっていないかどうか。こうした視点で自分の生活を見直してみるだけで、思い当たることが出てくる方も多いはずです。
ただし、自己判断だけでは見えにくい原因もたくさんあります。姿勢の乱れや神経の通り道全体の問題は、専門家に検査してもらわなければわからないことがほとんどです。
当院では、関節・筋肉・神経・姿勢・歩行という5つの視点から検査を行い、症状の根本原因を丁寧に探っていきます。手首だけでなく、首や肩甲骨まわり、全身のバランスも含めて総合的にみることで、「なぜあなたにこの症状が出ているのか」を明らかにしていきます。院長が問診から検査・施術まで一貫して担当し、改善するまで継続的にサポートしていきます。
専門家に相談するとともに、日常の中でも意識できることがあります。特定の動作に偏らないよう、手首を使ったあとは軽く休ませる時間をつくること、長時間同じ姿勢で手を使い続けないよう意識すること、スマホを操作するときは手首が曲がりすぎないよう持ち方を変えてみること、寝るときは手首がまっすぐになるよう意識してみることなどが、日常の工夫として取り組みやすいものです。
「完璧にやらなければ」と思わなくても大丈夫です。少しずつ意識を変えていくだけでも、からだへの積み重なる負担を減らすことにつながります。
手根管症候群は両手に同時に発症することもあります。利き手でない方の手にも症状が出る場合は、全身的な要因(ホルモン・代謝・姿勢など)が影響していることが多く、片側だけの問題ではないサインといえます。
40〜50代の女性に多い疾患ではありますが、若い世代でも長時間のパソコン作業や力仕事、スポーツによる手首の酷使、妊娠中などを背景になることがあります。年齢だけで「まだ大丈夫」とは言い切れません。
症状が軽い初期段階では、手首を休ませることで改善に向かうこともあります。ただし、原因となる生活習慣や体のバランスの問題が残ったままだと、安静にしてもまたぶり返しやすくなります。「安静にしても繰り返す」という場合は、根本原因へのアプローチが必要なサインです。
手根管症候群の原因は、毎日の生活の中に自然と積み重なっていくものです。だからこそ「自分のせいだ」「もっと気をつけていれば」と自分を責める必要はまったくありません。大切なのは、今の状態を正確に把握して、これからどうするかを考えることです。
「どうせ治らない」「手術しかないと言われた」「もう年だから仕方ない」と、ひとりで結論を出してしまうのはもったいないです。原因をきちんと特定して、その人に合ったアプローチをとれば、改善できる可能性はじゅうぶんあります。
少しでも気になること、不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。一緒に原因を探して、日常生活が楽になる道を考えていきましょう。
【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】

