
院長:表川お気軽にご相談ください!


こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院院長の表川大樹です。今日はとても大切なテーマについてお話しします。
こんなお悩みはありませんか?
このようなことで悩んでいるお父さん・お母さん、あるいは当事者のお子さんはとても多いです。子どもの体のことで頭がいっぱいになって、自分を責めてしまっている方もいるのではないでしょうか。そのお気持ち、よくわかります。
当院では起立性調節障害でお困りの方が多く来院されており、保護者の方からも「なぜ思春期に多いのかがわからなくて不安だった」というお声をよくいただきます。


思春期のからだは、外から見えないところで急激な変化が起きています。その変化のスピードに自律神経がついていけないことが、起立性調節障害の大きなカギになっているんです
思春期のからだは、わたしたち大人が想像するよりもずっと激しい変化のさなかにあります。身長が伸び、筋肉がつき、ホルモンバランスが大きく入れ替わっていく時期です。この急激な成長の波が、起立性調節障害と深く関係しているのです。
からだが成長するスピードと、自律神経が発達するスピードはかならずしも一致しません。骨や筋肉がぐんぐん成長していく一方で、自律神経の調節機能はそのスピードについていけないことがあります。ちょうど、新しい機器を古いOSで動かそうとするような状態です。
思春期には、からだの発育にかかわる成長ホルモンや性ホルモンが急激に増加します。これらのホルモンはからだの成長を促す一方で、自律神経のはたらきにも影響をあたえます。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」のふたつがバランスをとり合いながら、血圧や心拍数、消化など全身の機能を調整しています。ホルモンが大きく変動すると、このバランスが崩れやすくなるのです。
特に立ち上がったときに血圧を素早く上げる機能が不安定になると、脳への血流がうまく届かなくなります。その結果として現れるのが、立ちくらみ・頭痛・倦怠感・動悸といった症状です。これが起立性調節障害のからだのなかで起きていることです。
「朝はぐったりしているのに、夕方になると元気そうにしている」。この不思議な症状に戸惑っている親御さんはとても多いです。実はこれ、怠けや気分の問題ではなく、からだの仕組みとして説明できることなのです。
人間の血圧は、朝起きてから徐々に上がっていくのが正常なリズムです。ところが起立性調節障害の場合、午前中は血圧の調整がうまくいかず、脳への血流が不足した状態が続きます。
午後になるにつれて自律神経のはたらきが安定してくるため、夕方や夜は比較的元気に見えるのです。これはからだが意図的に「午前中だけ手を抜いている」わけでは決してありません。自律神経の調整が、時間帯によって変わるという生理的な現象なのです。
もうひとつ、多くの保護者が不思議に感じることがあります。「なぜか平日は朝から体調が悪いのに、土日の朝は起きられる」という状況です。これを見て「学校が嫌いなだけではないか」「仮病ではないか」と思ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、これにも明確な理由があります。登校しなければならないというプレッシャーや緊張感が、自律神経の乱れをさらに強めてしまうのです。ストレスや不安は交感神経を過剰に活性化させます。もともと自律神経のバランスが崩れている状態に、精神的な緊張が重なることで症状がより強く出やすくなります。
反対に、休日は「今日は学校がない」という安心感があり、自律神経への負荷が減るため症状が出にくくなります。これは本人が意識的にコントロールしているのではなく、無意識のからだの反応なのです。
起立性調節障害は、本人の意志でどうにかできる問題ではありません。血圧の調整障害という、医学的に測定・診断できる身体疾患です。「やる気を出せば治る」「もっとがんばれ」という言葉が、お子さんをどれほど傷つけているかを、ぜひ知っていただきたいのです。
実際、起立性調節障害は中高生のおよそ10人に1人が経験するといわれており、決してまれな症状ではありません。全国では約70万人の中高生が悩んでいると推計されています。あなたのお子さんだけが特別に弱いわけでも、育て方が悪かったわけでもないのです。
「親のせいだ」と自分を責める必要はありません。これはからだの成長過程で起こりうる、誰にでも起こりえる症状です。
起立性調節障害は、ひとつの原因だけで起こるものではありません。さまざまな要因が複雑に絡み合って発症することが多く、だからこそ「なかなか改善しない」と感じる方も多いのです。
| 原因の種類 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 自律神経の機能不全 | 交感・副交感神経のバランスが崩れ、血圧調整がうまくいかない |
| 思春期のホルモン変化 | 成長ホルモン・性ホルモンの急増が自律神経に影響をあたえる |
| 精神的ストレス | 学校・人間関係・進路の悩みなどが自律神経の乱れを助長する |
| 生活習慣の乱れ | 夜ふかし・水分不足・不規則な食事などが症状を悪化させる |
| 筋力の低下 | 特に下肢の筋力不足が血液循環を滞らせる |
| 遺伝的要因 | 家族に自律神経が乱れやすい体質の人がいる場合がある |
これらの原因が重なり合うことで症状が複雑になるため、「水分をたくさん飲んだら治った」「薬を飲んだら良くなった」とはならないことも多いのです。
起立性調節障害の原因がひとりひとり異なるということは、対処法もひとりひとり違うということです。「みんな同じ方法で良くなる」というわけにはいきません。
だからこそ、まず自分のお子さんのからだに何が起きているのかを正確に把握することが、改善への第一歩になります。原因がわからないまま対処を続けても、一時的に楽になっても同じ状態を繰り返してしまいます。
「何か特別なことをしなければ」と焦る必要はありません。今のお子さんにとって一番大切なのは、家が安心できる場所であることです。責めず、急かさず、「よくなるよ」という気持ちで寄り添ってあげることが、自律神経を落ち着かせる環境につながります。
声かけひとつで、お子さんの自律神経の状態は変わります。「早く起きなさい」「みんながんばっているのに」という言葉は、本人をさらに追い詰めます。かわりに「今日もつらかったね」「ゆっくりでいいよ」と言えるだけで、お子さんのからだにとってはとても大きな支えになるのです。
日々の生活のなかで無理なく続けられることを、少しずつ取り入れていくことが回復への道になります。急にすべてを変えようとすると、かえって本人の負担になることもあります。
からだにやさしい生活リズムを作るために意識したいことをご紹介します。
ただし、これらはあくまでも補助的なものです。症状が改善しない場合や、不登校が長引いている場合は、からだの専門家に相談することをおすすめします。
不安なお気持ちの中で「この子は一生こんな状態なの?」と思ってしまうこともあるかもしれません。でも、多くの場合、思春期を過ぎるとともに症状は改善していきます。
起立性調節障害は、適切な対処をすることで軽症例では2〜3か月で改善することもあります。中等症でも、1年後の回復率は約50%、2〜3年後には70〜80%のケースで改善するといわれています。
大切なのは、あきらめずに適切なサポートを受け続けることです。からだの成長とともに自律神経の機能は成熟していきます。適切なケアと安心できる環境があれば、お子さんのからだはかならず変わることができます。
起立性調節障害は、早めに対処するほど改善までの期間が短くなる傾向があります。「もう少し様子を見よう」「中学生ならよくあること」と後回しにしているうちに、不登校が長期化してしまうケースも少なくありません。
学業の遅れや友人関係への影響が積み重なると、からだだけでなく心への負担も大きくなります。早い段階でからだの状態を正しく把握し、ひとつひとつの原因に向き合っていくことが大切です。
仮病ではありません。自律神経の機能異常による身体疾患であり、血圧の測定などで客観的に確認できます。午前中に症状が強く、午後に改善するという特徴的なパターンは、本人の意志では制御できないからだの反応です。
育て方が直接の原因になるわけではありません。成長期のホルモン変化・自律神経の発達・遺伝的体質など、複合的な要因によって起こる症状です。自分を責めすぎず、まずは正しい情報を知ることから始めてください。
無理に登校を強制することはすすめられません。症状が強い時期に無理をすると、かえって悪化することがあります。からだの状態を正確に把握したうえで、学校側とも連携しながら無理のないペースで進めることが大切です。
多くの場合、20歳頃までに症状は落ち着いていきます。ただし、適切なケアをせずに放置すると回復が遅れることもあります。早めに対処することで、より早い回復につながります。
施術歴30年以上の私がこれまでに多くの起立性調節障害のお子さんと向き合ってきた経験からお伝えできることがあります。お子さんの症状で悩んでいるお父さん・お母さん、または当事者のみなさんが一人で抱え込まないでほしいと、心からそう思っています。
からだは、正しく向き合えばかならず変わります。「もう無理かもしれない」と感じているときほど、ぜひ一度相談していただきたいのです。
お子さんのこと、ひとりで悩まないでください。どんなことでも、気軽に相談していただけると嬉しいです。
【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】



