ランナー膝(腸脛靭帯炎)
腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)とは
多くのランナーが悩まされる膝の外側の痛みで、腸脛靭帯炎といいます。
ランニングで膝の曲げ伸ばしが繰り返されることによって、膝の外側にある腸脛靭帯という大きな筋(スジ)が大腿骨(太ももの骨)の出っ張っている部分で擦れることによって炎症を起こして痛みが出ると言われてます。
腸脛靭帯炎の症状は?
長距離ランナーのように膝を酷使するスポーツに多いと言われています。
症状は、はじめ膝の外側の筋肉の張りや違和感から始まることが多いです。
痛みというより筋肉の張りや膝の違和感なので、気にせずそのまま走り続けてしまいます。
やがて違和感が強い張りとなり、突然痛みに変わります。
走るたびに膝の外側を針で刺すような痛みや筋が無理やり引っ張られるような鋭い痛みが襲うようになります。
実は私もこのランナー膝を発症した経験があります。
ウルトラマラソンの出場にむけて走り込みを始めたころに、このランナー膝になりました。
走り込みたい気持ちを抑えながら身体のケアをしたことを思い出します。
腸脛靭帯炎の原因は?
腸脛靭帯炎を起こした人の身体を触ると
お尻から太ももの外側
膝の裏の筋肉が硬くなっていることが多いです。
また、走るときに身体が左右どちらかにぶれたり
足が地面についたときに膝が内側に入ったりしています。
原因として
お尻の筋肉が弱い
脇腹の筋肉がうまく使えていない
足の指が使えていない
などが考えられます。
腸脛靭帯炎になったらどうすればいいの?
まず、痛みがある膝の外側はなるべく触らないようにします。
特に歩いても痛い場合は、患部を氷や保冷剤を使ってアイシングすることをおすすめします。
硬くなっているお尻や太ももの外側の筋肉をストレッチやマッサージなどで緩めていきます。
テニスボールやランブルローラーなどを使うと自分でも楽に緩めることができます。
それと並行しながらお尻の筋肉や脇腹などの体幹、足の筋肉のトレーニングをして
再発予防に取り組んでいきます。
ランニングの再開の目安は、膝の外側の違和感と太ももの張りがなくなり、ストレッチをしても痛みがなくなれば2~3kmのジョグから始めていきます。
5kmまでなら痛みや張りは出にくいと思われますので、まずは身体を慣らしていきましょう。
10km、15kmと距離を伸ばしていくとお尻や太ももに張りを感じるようになることが多いです。
ランニング後に必ずケアをしてこの張りを次に持ち越さないようにすることが再発予防につながります。
最後に…
ランナー膝は、痛みがなくなったら終わりではありません。
原因を改善しないままでは、また再発を繰り返してしまいます。
原因を究明し、その原因を取り除くようにして
いつまでも楽しいランニングライフを手に入れてください