
院長:表川お気軽にご相談ください!


こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院院長の表川大樹です。じめじめとした季節がやってくると、毎年こんなご相談をいただくことが増えてきます。
「先生、梅雨になるといつも足がパンパンになるんです。なんででしょう?」
「今年も靴がきつくて、夕方になると歩くのが億劫で…」
そのお気持ち、よくわかります。梅雨の時期になると体が重だるくて、なんとなくスッキリしない日が続きますよね。実はそのだるさや重さ、むくみが深くかかわっているかもしれないんです。


梅雨の時期になると、むくみを訴える患者さんがぐっと増えます。「毎年のことだから仕方ない」とあきらめている方も多いのですが、原因とその仕組みを知るだけで、からだの変化に気づいてあげられるようになります。
「なぜ梅雨になるとむくむのか」、実はちゃんとした理由があります。気圧・湿度・自律神経という3つの要素が、からだの水分バランスを崩すきっかけになっているんです。ここではそれぞれの仕組みをできるだけわかりやすくお伝えしていきます。
通常、わたしたちのからだは汗をかくことで余分な水分を外に出しています。ところが梅雨の時期は空気中の湿度がとても高いため、汗が蒸発しにくくなります。汗が蒸発しないということは、からだの水分がうまく外に出ていかないということ。その結果、体内に水分が滞りやすくなり、むくみとして現れてくるのです。
「水分をとりすぎたかな?」と思っていても、実はそうではなく、外の湿気がからだの水分調節のじゃまをしているケースがほとんどです。
梅雨の時期は、晴れたり曇ったり雨が降ったりと、気圧がめまぐるしく変化します。この気圧の上がり下がりに、わたしたちのからだの調節機能がついていけなくなることがあります。
気圧の変化を感知するのは自律神経の役割です。自律神経は、血管の収縮・拡張や体温調節など、からだのさまざまな機能をコントロールしています。気圧が低くなると血管が拡張しやすくなり、血管の壁から水分が染み出して組織の中にたまりやすくなります。これがむくみの原因のひとつです。
「雨の前の日から体が重い」という感覚がある方は、この気圧の変化に自律神経が反応しているサインかもしれません。
梅雨の時期は蒸し暑いイメージがありますが、冷房の効いた室内で長時間過ごしていると、からだの芯は意外と冷えています。冷えると血管が収縮して血液の流れが悪くなり、筋肉がポンプとして働く力も低下してしまいます。ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれるくらい、血液やリンパ液をからだの上に向かって送り返す大事な役割を担っています。そのポンプ機能が弱まると、水分が足元にたまりやすくなるのです。
在宅ワークやデスクワークで長時間座りっぱなしの方は、特にこの「冷え+動かない」の組み合わせがからだにとってダブルのダメージになっていることがあります。
梅雨の時期のむくみは、だれでも起こりうるものです。ただ、生活のパターンによってより影響を受けやすい方もいます。次のような状況に心当たりはありますか?
長時間デスクワークをしていて、気づけば何時間も同じ姿勢でいることが多い方。雨続きで外出が減り、からだを動かす機会がめっきり少なくなっている方。冷房の効いた室内でつめたい飲み物をとることが多い方。睡眠が浅くなったり、なんとなく気分がすっきりしない日が続いている方。これらはすべて、からだの水分調節機能に負担をかける要因になりえます。
「当てはまるものがある」と感じた方、決して珍しいことではないので安心してください。
「どうせ毎年のことだし、しばらくすれば治るから大丈夫」と思っている方も多いと思います。実際、一時的なむくみは自然に落ち着くことも多いです。ただ、気になるのは「慢性化」してしまうケースです。
むくみが長く続くと、血液やリンパの流れがつねに悪い状態が続きます。その結果、疲労感が抜けにくくなったり、皮膚がかたくなってきたり、冷えがとれにくくなったりすることがあります。からだが「むくんでいる状態」に慣れてしまうと、季節が変わっても改善しにくくなることもあるんです。
「毎年梅雨になるたびにひどくなっている気がする」という方は、からだからのサインを受け取ってあげてほしいと思います。
むくみとは、医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれ、皮膚の下に余分な水分がたまった状態のことを言います。わたしたちのからだは約60%が水分でできており、その水分が細胞に栄養を届けたり老廃物を回収したりする大切な役割を果たしています。
この水分の流れがうまくいかなくなると、組織の中に水がたまって皮膚がふくらんだような状態になります。押すとへこんで、しばらくするともとに戻るのが特徴です。梅雨の時期はこの「流れのよどみ」が起きやすい環境がそろっているのです。
足や顔に現れやすいのは、重力の影響で水分が下に向かいやすいこと、そして顔の皮膚はもともと薄くてむくみが見えやすいためです。「朝起きたらまぶたがはれぼったい」という方も、同じ仕組みで起きていることがほとんどです。
東洋医学では、梅雨の時期の体調不良を「湿邪(しつじゃ)」によるものと考えます。外の湿気がからだに入り込み、水分の代謝をさまたげることで、むくみや重だるさ、消化不良などが起こりやすくなるという考え方です。
特に消化吸収に関わる「脾(ひ)」の働きが弱まりやすくなるとされており、水分をうまく全身に届ける力が落ちると、余分な水が体内に滞りやすくなります。整骨院の現場でも、梅雨の時期は「からだ全体がうまく動いていない」という状態の方が増える印象があります。西洋医学的な視点とも一致する部分が多く、からだを総合的に見ることの大切さを感じます。
むくみを和らげるために、今日からできることをいくつかご紹介します。ただし、「やらなければいけない」というプレッシャーではなく、できそうなものからひとつ試してみる、という気持ちで読んでください。
長時間同じ姿勢でいることがむくみの大きな要因のひとつです。1時間に一度、ふくらはぎを動かすだけでも血液やリンパの流れが変わってきます。椅子に座ったまま、かかとを上げ下げする動作でもじゅうぶんです。つま先立ちとかかと落としを交互に繰り返すだけで、ふくらはぎのポンプ機能が働きやすくなります。
冷房の効いた環境では、靴下やひざかけを活用してからだを冷やさないようにしましょう。お風呂もシャワーだけでなく、ぬるめのお湯にゆっくり浸かることでからだの芯から温まります。血行がよくなることで、水分の循環も改善しやすくなります。
「むくんでいるから水分を控えよう」と思う方も多いですが、過度な水分制限はかえってからだがうまく調整できなくなることがあります。つめたい飲み物よりも常温か温かい飲み物を選ぶこと、そして一度にたくさん飲むよりも少量をこまめにとることが水分代謝にやさしいといわれています。
お風呂上がりなど、からだが温まったタイミングで、ふくらはぎを足首から膝に向かってやさしくなで上げるようにマッサージするのがおすすめです。強くもむよりも、「水を上に流す」イメージで優しく行うのがポイントです。
ここまで梅雨とむくみの関係についてお伝えしてきましたが、大切なことをひとつお伝えしたいと思います。
むくみの原因は、梅雨の湿度や気圧だけではありません。長時間の同じ姿勢、塩分のとりすぎ、ホルモンバランスの変化、睡眠不足、自律神経の乱れなど、さまざまな要因がからみあって起きていることがほとんどです。
ですから、「水分を控えれば治る」「マッサージすれば大丈夫」という一面的な対策だけでは、根本的な改善につながらないことも多いのです。大事なのは、あなたのからだでなにが起きているかを正しく把握することです。
「梅雨のたびに繰り返している」「着圧ソックスや市販のグッズでは一時的にしか楽にならない」「だるさが取れない日が続いている」という方は、一度きちんと原因を調べてみることをおすすめします。
一過性のむくみであれば、生活習慣を整えることで落ち着くことも多いです。ただ、毎年梅雨になるたびに繰り返している場合や、季節が変わっても続く場合は、からだが慢性的な状態に慣れてしまっている可能性があります。早めに原因を確認することが大切です。
そんなことはありません。男性にも起こります。ただ、ホルモンバランスの影響を受けやすい女性のほうが自覚しやすいため、相談に来られる方は女性の方が多い印象です。デスクワークや立ち仕事が多い男性の方でも、足のだるさや重さとしてむくみが現れることがあります。
急激にむくみがひどくなった、片足だけむくんでいる、息切れや動悸がある、という場合は、内臓疾患が関係している可能性もあるため、早めに医療機関への受診をおすすめします。ただ、慢性的な生活習慣由来のむくみであれば、整骨院や整体で原因を整えていくアプローチが有効なケースも多くあります。
梅雨のむくみは「仕方ない」で終わらせなくていいと、わたしは思っています。からだはきちんとサインを出してくれています。そのサインに気づいて、原因を知って、できることから向き合っていくことが大切です。
30年以上この仕事をしてきて感じるのは、「正しく原因を把握できれば、からだは必ず応えてくれる」ということです。一人で抱え込まず、気になることがあれば気軽に相談してほしいのです。「このくらいで相談してもいいのかな」なんて遠慮はいりません。むくみのことでも、からだの重だるさのことでも、どんな小さなことでもかまいません。あなたのからだのことを、一緒に考えさせてください。
【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】



