
院長:表川お気軽にご相談ください!


夜中に突然ふくらはぎが激しく痛んで、思わず飛び起きてしまった経験はありませんか?いわゆる「こむら返り」は、寝ているときに特に起こりやすく、繰り返し起きるたびに「夜が怖い」と感じるようになってしまう方も多いです。
こんなお悩みはありませんか?
こんにちは。滋賀県守山市にある大樹整骨院の院長、表川大樹です。今日は夜中に足がつってしまう症状について、その仕組みから今夜からできる対策まで、できるだけ分かりやすくお伝えしていきます。


「なんで寝ているときだけ足がつるんだろう?」と不思議に思っている方はとても多いです。実は眠っているあいだは足がつりやすくなるいくつもの条件が重なっているんですね。
こむら返りというのは、ふくらはぎなどの筋肉が突然強く縮んで、元の状態に戻らなくなってしまうことです。「こむら」というのは昔のふくらはぎの呼び名で、そこに「返り」、つまり引きつりが起きることを指します。普段は脳からの指令が神経を通じて筋肉に届き、縮む・ゆるむを繰り返すことで体を自由に動かせています。しかし何らかの原因でこのやり取りに乱れが生じると、筋肉が勝手に強く縮んで、あの鋭い痛みが起こるのです。
50歳を過ぎると、ほぼすべての方が一度は夜中のこむら返りを経験すると言われています。60代になるとさらに頻度が増えることが多く、決して珍しいことではありません。ただ、繰り返し起こるようであれば、体からの何らかのサインとして受け止めていただきたいと思います。
昼間に足がつることもありますが、圧倒的に多いのは夜、寝ている最中です。これにはいくつかの理由があります。
眠っているあいだは体を動かさないため、血液の流れがゆっくりになります。特にふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれていて、筋肉のポンプのように動いて血液を心臓へ送り返す大切な役割を担っています。寝ているときはそのポンプが止まるため、ふくらはぎの血の巡りが悪くなりやすいのです。
それだけではありません。人は一晩の睡眠中に、汗や呼吸で500ml以上の水分を失うとも言われています。水分が不足すると、筋肉が正しく縮んだりゆるんだりするために必要なミネラル(マグネシウム・カルシウム・カリウムなど)のバランスが崩れてしまいます。こうした体内の変化が筋肉を異常に縮ませる引き金になるのです。
さらに、夜は体温が下がることで筋肉自体が硬くなりやすい時間帯です。日中の疲れが蓄積した状態で、体が冷え、水分やミネラルも不足している。寝ているあいだはこむら返りが起きやすい条件がいくつも重なっているのです。
夜中に足がつる原因はひとつではありません。私がこれまで多くの患者さまを診てきた経験から言えるのは、いくつかの原因が複雑に絡み合っていることがほとんどだということです。代表的なものをていねいにお伝えしていきます。
寝ているあいだの発汗で体の水分が減ると、体内のミネラルバランスが乱れます。ミネラルとは、体の機能を保つために必要な栄養素の総称で、ナトリウム(塩分のもと)・カリウム(バナナに多い)・カルシウム(骨を作る栄養素)・マグネシウム(ナッツや海藻に多い)などが代表的です。これらのバランスが崩れると、筋肉への神経からの伝達がうまく機能しなくなり、異常な収縮が起こりやすくなります。
長時間のデスクワークや立ち仕事などで足を酷使した翌晩は、特に足がつりやすくなります。疲れた筋肉は血の流れが低下し、酸素や栄養が行き渡りにくくなります。老廃物(体の中で不要になったもの)も溜まりやすくなるため、筋肉が過敏な状態になって、ちょっとしたきっかけでこむら返りが起きやすくなるのです。
体が冷えると血管が細くなり、末端への血の流れがさらに悪くなります。特にふくらはぎは体の末端に位置しており、冷えの影響を受けやすい部位です。就寝中に足元が冷えると筋肉がこわばり、ちょっとした刺激にも過剰に反応しやすくなってしまいます。
年齢を重ねると、筋肉の量が少しずつ減っていきます。筋肉が減ると疲れやすくなり、血液を心臓へ送り返すポンプとしての働きも弱まってきます。60代以上の方に夜中のこむら返りが多いのは、こうした加齢に伴う体の変化が大きく関わっています。
血圧を下げる薬や、体の余分な水分を外に出す薬(利尿剤)の中には、体内のミネラルバランスに影響を与えるものがあります。また、糖尿病・腎臓の病気・足の静脈の病気(下肢静脈瘤)・甲状腺の病気といった持病が背景にあるケースも少なくありません。繰り返し起こる場合は、こうした病気が隠れていないかを確認することも大切です。
原因を知ったうえで、今日からすぐ実践できることをいくつかお伝えします。これらはあくまでも日常的なセルフケアの一例です。症状が続く場合はご自身だけで判断せず、専門家への相談も検討してみてください。
就寝前にコップ一杯のお水を飲む習慣をつけましょう。夜間の発汗による水分不足をある程度防ぐことができます。夜中のトイレが気になる方は、就寝の1〜2時間前を目安に水分をとるよう調整してみてください。また、枕元に水を置いておき、夜中に目が覚めたときに少し飲むのもおすすめです。
足元が冷えると筋肉が硬くなりやすくなります。寝るときにレッグウォーマーや靴下を活用するのも一つの方法です。ただし締め付けが強いものは血の流れを妨げることがあるため、ゆったりとしたものを選ぶようにしてください。夏場でも冷房で足元が冷えることがありますので、季節を問わず意識していただきたいポイントです。
就寝前にふくらはぎや足の裏、太もも裏をやさしく伸ばすストレッチを取り入れると、筋肉がほぐれて血の巡りが改善しやすくなります。ポイントは「やさしく」「ゆっくり」行うことです。無理に力を入れたり、勢いよく伸ばしたりすると逆に筋肉を傷めることがあるため、「気持ちよく伸びているな」という感覚を大切にしてください。
シャワーだけで済ませる日が続いているなら、湯船にゆっくり浸かる習慣を意識してみましょう。お湯に浸かることで体の芯から温まり、血の巡りが良くなって筋肉もほぐれやすくなります。寝る1〜2時間前の入浴が、質の良い睡眠にもつながります。
特定の食品だけを食べ続ける必要はありませんが、バナナ・海藻類(わかめ、ひじきなど)・ナッツ類・豆腐・小松菜・牛乳などにはミネラルが豊富に含まれています。バランスよく食べることを意識するだけで十分です。
どれだけ予防を心がけていても、突然つってしまうことはあります。そんなときのために、正しい対処の順番をお伝えしておきます。
こむら返りが起きたら、まず落ち着くことが大切です。急に強い力でストレッチをすると筋肉を傷めてしまうことがあります。痛い方の足のつま先をゆっくりと自分側(すね側)に引き寄せ、ふくらはぎが伸びているのを感じながらキープしてください。壁に足の裏を押し当てるようにして伸ばす方法も比較的やりやすいです。
引きつりが落ち着いたあとは、タオルや温めるグッズでふくらはぎを温め、血の巡りを促しましょう。その後、力を入れずにやさしくもみほぐすことで回復が早まります。痛みが完全に消えるまで無理に歩いたり、激しく動いたりしないようにしましょう。
夜中のこむら返りに速く効くとされる漢方薬として、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」というものがよく知られています。「芍薬」と「甘草」という2種類の生薬を組み合わせたもので、筋肉の異常な収縮を抑える働きがあるとされています。就寝前に枕元に置いておくと、夜中に痛みで目が覚めたときにすぐ対処できます。ただし飲む量や頻度については薬局の薬剤師や医師に相談してから使うようにしてください。
一度や二度であれば、疲れや一時的な水分不足が原因のことがほとんどです。しかし週に何度も繰り返したり、痛みがいつまでも続いたり、足にしびれを伴うようなケースでは、体の中に何か別の問題が隠れている可能性もあります。
「こんなこと、大げさに相談するほどでもないかな」と思っている方も多いのですが、繰り返すこむら返りをそのままにしておくと、睡眠の質が長期的に低下し、日中の集中力や体力にも影響が出てきます。さらに痛みへの恐怖から体を動かすことを避けるようになると、筋肉が落ちてますます足がつりやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
こむら返りは決して「年だから仕方ない」と諦めるべき症状ではありません。原因に合ったアプローチができれば改善できる可能性は十分にあります。一人で抱え込まずに、ぜひ専門家に相談してみてください。
以下のような状態が続く場合は、お早めに専門家へ相談されることをおすすめします。
こむら返りの症状が改善されずに悩んでいた患者さまが、適切な検査と施術を受けることで「安心して眠れる夜が戻ってきた」「激痛で目が覚めることがなくなった」と喜んでいただけることは、私にとって何よりの励みになっています。体の状態を正しく把握して、その人に合ったアプローチができれば、体はちゃんと応えてくれます。
夜中のこむら返りは、決して「たいしたことない」と見過ごしていい症状ではありません。睡眠を毎晩妨げられることは、体にも心にも大きな負担をかけ続けています。「年のせいだから」「忙しいから」と後回しにせず、少しでも気になることがあればいつでも気軽にご相談ください。
守山市の大樹整骨院では、症状のある場所だけを見るのではなく、体全体のバランスや生活習慣を含めてていねいにお話を伺いながら、その方に合ったアプローチを一緒に考えていきます。一人で悩まずに、どうぞお気軽に声をかけてください。あなたが安心して眠れる毎日を取り戻せるよう、精一杯お力になります。
【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】



