
院長:表川お気軽にご相談ください!

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こんにちは、大樹整骨院・守山本院の表川大樹です。朝起きて足を床につけた瞬間、「痛っ!」と思わず声が出てしまう。長時間歩いた後、足の裏がズキズキと痛む。もしかすると、それは足底筋膜炎という症状かもしれません。
実は日本では、10人に1人が生涯で一度は足底筋膜炎になると言われているんです。つまり、とても身近な足のトラブルなんですね。でも、正しい知識を持たないまま間違った対処をしてしまうと、かえって痛みが長引いてしまうことがあります。
今回のブログでは30年以上の施術経験と、世界中の研究結果をもとに、足底筋膜炎の方が絶対に避けるべき行動についてお話しします。


足底筋膜炎は、適切な対処をすれば必ず良くなる症状です。まずは何がNGなのかを知ることから始めましょう
まずは足底筋膜炎について、わかりやすく説明しますね。足の裏には、「足底筋膜」という薄くて強い膜があります。これは踵の骨から足の指の付け根まで、扇のように広がっている組織です。
この足底筋膜は、足のアーチ(土踏まず)を支えるとても大切な役割を持っています。歩いたり走ったりする時、足にかかる衝撃を吸収してくれるクッションのような働きをしているんです。でも、この筋膜に負担がかかりすぎると、小さな傷ができたり炎症を起こしたりします。これが足底筋膜炎です。
世界中の研究によると、足底筋膜炎になりやすいのは40歳から65歳くらいの方が多いとされています。ただし、若い方でもスポーツをしている人や、立ち仕事が多い人はなりやすいことがわかっています。朝起きた時の最初の一歩が特に痛むのは、寝ている間に縮んでいた筋膜が、急に引き伸ばされるからなんです。
世界中の大学や研究機関で、足底筋膜炎について多くの研究が行われています。その結果、足底筋膜炎になりやすい人の特徴がいくつかわかってきました。
2021年に発表された大規模な研究では、105本もの論文を詳しく分析した結果、体重の増加が最も大きなリスク要因だとわかりました。BMI(体の大きさを表す数字)が25を超えると、足底筋膜炎になる確率が1.7倍になります。さらにBMIが30を超えると、なんと2.9倍にまで跳ね上がるのです。
なぜ体重が増えると足底筋膜炎になりやすいのでしょうか。それは、歩く時に足の裏にかかる力が大きくなるからです。例えば、体重が5キロ増えると、歩く時には足の裏に6キロから7.5キロもの余分な力がかかることになります。これが毎日何千歩も続くと、足底筋膜は疲れ果ててしまうんですね。
また、足首が硬くて動きにくい人、土踏まずが高すぎる人や低すぎる人も要注意です。最近運動量を急に増やした人も、足底筋膜炎になりやすいことが研究でわかっています。
それでは、世界中の研究結果と私の30年以上の臨床経験から、足底筋膜炎の方が絶対に避けるべき行動をお伝えします。
「少しくらい痛くても、運動を休んだら体がなまってしまう」そう考えて、痛みを我慢しながらランニングやウォーキングを続けていませんか。これは最も危険な行動です。
2023年に発表された国際的な治療ガイドラインでは、痛みがある時は運動を控えることが強く推奨されています。痛みを感じながら運動を続けると、足底筋膜の小さな傷がどんどん広がり、炎症も悪化してしまいます。その結果、治るまでの期間が何倍にも長くなってしまうのです。
特に硬いアスファルトの上でのランニングは、足底筋膜に強い衝撃を与えます。研究では、足に体重の3倍から4倍もの力がかかることがわかっています。もし運動を続けたい場合は、水泳やエアロバイクなど、足の裏に負担がかからない運動に切り替えることをお勧めします。
私の患者さんの中にも、マラソン大会が近いからと無理を続けた結果、半年以上も痛みに苦しむことになった方がいらっしゃいました。長い目で見ると、しっかり休んで治してから運動を再開する方が、結果的に早く目標に到達できるんです。
研究結果が最も明確に示しているのが、体重と足底筋膜炎の関係です。2023年の研究では、肥満の方(BMIが30以上)は、標準体重の方と比べて2.675倍も足底筋膜炎になりやすいことがわかりました。
なぜこれほど体重が重要なのでしょうか。それは、歩く時に足の裏にかかる力が、体重に比例して増えるからです。例えば、体重が10キロ増えると、足底筋膜には12キロから15キロもの追加の負担がかかります。これが1日7000歩歩くとすると、足底筋膜は毎日何トンもの余分な重さを支えることになるのです。
逆に言えば、少しの体重減少でも大きな効果があります。2025年の研究では、体重を減らすことで足底筋膜の厚みが減り、痛みも明らかに改善したと報告されています。無理なダイエットは必要ありませんが、バランスの良い食事と適度な運動で、少しずつ体重をコントロールすることが大切です。
靴選びの重要性は、多くの研究で指摘されています。足底筋膜炎の方を対象にした研究では、適切な靴やインソール(中敷き)を使うことで、症状が改善することが証明されています。
では、どんな靴がNGなのでしょうか。まず、ヒールの高い靴です。ヒールを履くと足のアーチに不自然な力がかかり、足底筋膜が引き伸ばされてしまいます。次に、クッション性のない薄っぺらいサンダルやスリッパです。これらは地面からの衝撃を吸収できないため、足底筋膜に直接ダメージを与えます。
サイズが合わない靴も大問題です。大きすぎる靴は足が靴の中で滑り、余計な力が必要になります。小さすぎる靴は足の指を圧迫し、正しい歩き方ができなくなります。研究では、適切なアーチサポートがある靴を履くことで、足底筋膜への負担を20%から30%減らせることがわかっています。
家の中でも油断は禁物です。硬いフローリングを裸足で歩くのは避け、サポート力のあるルームシューズを履くことをお勧めします。
「痛いところを揉めば治る」と思って、足の裏を強く押したりグリグリと揉んだりしていませんか。実は、これも症状を悪化させる原因になります。
炎症を起こしている足底筋膜に強い刺激を与えると、組織がさらに傷つき、治りが遅くなってしまうのです。特に痛みが強い時期は、患部を直接強く刺激することは避けるべきです。
ただし、正しい方法でのストレッチは非常に効果的です。2025年の大規模な研究レビューでは、足底筋膜とふくらはぎの筋肉を適切にストレッチすることが、最も効果の高い治療法の一つだと結論づけられています。大切なのは、痛みを感じない範囲で、ゆっくりと優しく伸ばすことです。
また、2023年の国際ガイドラインでは、テーピングも短期的な痛みの軽減に効果があると推奨されています。ただし、やり方が間違っていると効果がないので、専門家に正しい方法を教えてもらうことをお勧めします。
「そのうち治るだろう」と考えて、痛みを放置することも危険です。研究によると、足底筋膜炎は早期に適切な治療を始めた方が、回復が早いことがわかっています。
放置すると何が起こるのでしょうか。まず、炎症が慢性化して、治りにくくなります。さらに、痛みをかばう歩き方が癖になり、膝や腰、背中にまで痛みが広がることがあります。実際、足底筋膜炎の患者さんの多くが、他の部位の痛みも訴えることが研究で報告されています。
最も深刻なケースでは、踵の骨に「骨棘」というトゲのような突起ができてしまいます。2023年の研究では、骨棘が5.3mm以上ある人は、足底筋膜炎の症状が2.642倍も強いことがわかりました。こうなってしまうと、治療がさらに難しくなります。
朝の一歩目に痛みを感じたら、それは体からの大切なサインです。早めに専門家に相談することで、症状の悪化を防ぐことができます。
それでは、研究で効果が証明されている対処法についてもお伝えしますね。
2007年と2023年の国際的な研究レビューでは、足底筋膜炎の治療は保存的治療(手術をしない方法)から始めるべきだと結論づけられています。具体的には次のような方法です。
まず、適切な安静です。痛みが強い時期は無理をせず、足を休めることが大切です。次に、アイシング(冷やすこと)です。氷水を入れた袋をタオルで包み、痛む部分に15分ほど当てると、炎症を抑える効果があります。
足底板(インソール)の使用も、多くの研究で効果が認められています。土踏まずをサポートすることで、足底筋膜への負担を減らすことができます。ただし、自分の足に合ったものを選ぶことが重要です。
2025年の最新の研究レビューでは、足底筋膜とふくらはぎのストレッチが、最も効果的な治療法の一つだと報告されています。特に、朝起きた時にベッドの上で足首を動かしたり、タオルを使って足の裏を伸ばしたりすることが推奨されています。
ストレッチのポイントは、1日に数回、ゆっくりと時間をかけて行うことです。痛みを感じるほど強く伸ばす必要はありません。気持ちいいと感じる程度で十分効果があります。
複数の研究で、体重を減らすことが足底筋膜炎の改善に直結することが証明されています。特に、BMIが30以上の方は、体重を減らすだけで症状が大きく改善する可能性があります。
無理な食事制限は必要ありません。バランスの良い食事と、水泳やサイクリングなど足に優しい運動を組み合わせることで、無理なく体重をコントロールできます。
当院では、これらの科学的根拠に基づいた治療を提供しています。まず、関節、筋肉、神経、姿勢、歩行の5つの詳しい検査を行い、あなたの足底筋膜炎の本当の原因を見つけ出します。
研究では、足底筋膜炎の原因は足だけでなく、体全体のバランスに関係していることがわかっています。だからこそ、当院では足だけでなく、骨盤の歪みや歩き方、膝や股関節の状態まで、全身を総合的にチェックします。
また、一人一人の生活スタイルに合わせた、具体的なアドバイスも行います。どんな靴を選べばいいか、どんなストレッチが効果的か、仕事中にできる対策など、日常生活ですぐに実践できる方法をお伝えします。30年以上の経験を持つ私が、最初から最後まで責任を持って担当しますので、安心してお任せください。
足底筋膜炎は、世界中で研究されている一般的な足のトラブルです。日本でも10人に1人が経験すると言われています。でも、適切な対処をすれば必ず良くなる症状なんです。
今日お伝えした5つの「やってはいけないこと」を覚えておいてください。痛みを我慢して運動を続けること、体重管理をしないこと、合わない靴を履き続けること、間違ったストレッチやマッサージをすること、そして症状を放置すること。これらは全て、世界中の研究で症状を悪化させることが証明されています。
特に重要なのは、早めに適切な対処を始めることです。朝の一歩目に痛みを感じたら、それは体からの大切なメッセージです。放置せず、専門家に相談することで、症状の悪化を防ぎ、早く日常生活に戻ることができます。
科学的な根拠に基づいた治療と、30年以上の臨床経験を組み合わせた当院の治療で、多くの方が足底筋膜炎を克服されています。一人で悩まず、いつでもお気軽にご相談ください。あなたが痛みのない快適な毎日を取り戻せるよう、全力でサポートさせていただきます。
【監修】柔道整復師・鍼灸師:表川大樹



