
院長:表川お気軽にご相談ください!

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こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院院長の表川大樹です。
最近、肩まわりの重さやしんどさが続いていて、仕事に集中できなかったりしていませんか。
スマホやパソコンを使う時間が長くなって、首から肩にかけてガチガチに固まっている方が本当に増えています。
そんなときに自分で押せるツボをうまく使えると、ふっと楽になる瞬間が作れますし、日常生活の安心感も変わってきます。今日は、つらい肩のこりを少しでも和らげるためのツボの考え方と、安全に続けるコツについて、現場での経験を交えながらお話ししていきます。
そのうえで、根本的に整えていく整体や鍼灸の話にも触れながら、あなたの肩こりケアのヒントにしていただけたら嬉しいです。肩の不調について詳しく知りたい方は肩こりのページもあわせて参考にしてみてくださいね。


長年の臨床経験に、肩や首の痛み・こりに関する研究結果をあわせて、ムリなく続けられるセルフケアと整体の活用法をお伝えしていきます
首から肩にかけての筋肉は、常に頭の重さを支え続けています。頭はボウリングの球くらいの重さがあると言われていて、それを細い首と肩が毎日休みなく支えていると考えると、とても頑張ってくれている場所だとイメージしやすいですよね。
同じ姿勢で勉強やスマホ操作を長時間続けると、筋肉がずっと引っ張られたままカチカチになってしまいます。血の巡りも悪くなるので、重だるさだけでなく、頭痛や目の疲れ、ひどいときには吐き気まで出ることがあります。
東洋医学でいう「ツボ」は、こうした筋肉や神経、血管が集まりやすいポイントに多くあります。押すと「そこそこ」と感じる場所や、じんわり気持ちいい場所は、体が「ここがしんどいよ」と教えてくれているサインだと考えてもらうと分かりやすいと思います。


研究では、首の痛みやこりがある人にツボ押しを続けてもらうと、痛みが減ったり、首を動かせる角度が増えたりしたという結果が出ています。たとえば、首の痛みが半年以上続く人を対象にした試験では、ツボ押しと体操を組み合わせたグループのほうが、電気治療と体操だけのグループよりも痛みと動かしにくさがよくなっていました。
別の研究では、ツボを刺激するマットの上に横になってもらい、しばらくのあいだ首や背中に刺激を与えたところ、何もしなかった人たちよりも痛みの感じ方が弱くなっていた、という報告もあります。
ただし、「ツボを押せば何でも治る」というほど単純ではありません。首や肩のこりに対しては、ツボを使った方法が役立つ可能性があるけれど、原因や生活習慣によって効果の出方が違うというイメージを持っておいてもらえると良いと思います。
つらくなると、つい強くゴリゴリ押してしまう方も多いのですが、実はそれが逆効果になることもあります。研究では、ツボ押しを行ったグループで「やりすぎ」による大きな副作用はほとんど報告されていませんが、強すぎる刺激は筋肉や皮ふを痛めてしまう可能性があります。
まずは「痛気持ちいい」と感じるくらいの強さから始めてみましょう。息を止めて力いっぱい押すのではなく、ゆっくり息を吐きながら、数秒かけてじんわり押して、またゆるめる。このリズムを数回くり返すだけでも、少しずつ筋肉がゆるんで血の流れが良くなっていきます。
押し方としては、一か所に長く力をかけ続けるよりも、「押してゆるめる」を何度か分けて行うほうが安全です。研究でも、数週間〜1か月ほどのあいだ、無理のない範囲でこまめに続けていくことで、首の痛みや動かしにくさがよくなったという報告があります。
細かいツボの名前を覚えなくても、「押す場所の探し方」を知っておくとセルフケアがぐっとやりやすくなります。たとえば、肩の真ん中あたりを指で押してみて、「ここは特に硬い」「押されるとズーンと響く」というポイントを探してみてください。そこは、勉強やスマホで負担がたまりやすい筋肉が重なっているところです。
首の付け根から頭にかけての境目あたりも、多くの人がこりを感じやすい場所です。ここは目の疲れやストレスの影響も出やすいところで、軽く押さえると重だるさや頭痛が少し楽になる方もいます。ただし、頭に近いぶん敏感なエリアなので、力を入れすぎずにソフトな刺激から試してみることが大切です。
さらに、肩のこりが強い人の中には、腕や手にもだるさやしびれが出ている方がいます。その場合、首や肩だけでなく、前腕や手の甲まわりにある硬いポイントを軽くもんであげると、全体的にラクになることもあります。これは、首から腕にかけて神経や血管が通っていて、その通り道の負担を減らすことが大切だからです。
ここまでお話ししてきたように、ツボを使ったセルフケアは、肩や首のつらさをやわらげるのに役立つことが研究からも分かってきています。ただし、ツボ押しだけで長年のこりや痛みを完全に解決するのは難しいケースも多いです。実際の研究でも、ツボ押しや鍼治療は痛みを減らす効果がある一方で、「原因そのもの」を変えるには、姿勢や筋力、生活習慣も一緒に整えることが大切だと指摘されています。
首や肩の筋肉が頑張りすぎてしまう背景には、猫背や巻き肩、頭が前に出た姿勢、運動不足による筋力低下、ストレスによる自律神経の乱れなど、いろいろな要素が重なっています。肩だけを強くもみほぐしても、支えている土台が変わらなければ、しばらくするとまた同じところに負担が戻ってきてしまいます。
首の痛みが慢性的に続いている人を対象にした試験では、ツボ押しだけでなく、体操や温めるケアを一緒に行ったグループのほうが、電気治療だけのグループよりも痛みや動かしにくさがしっかり改善していました。つまり、ツボ刺激は「それだけですべて解決する道具」ではなく、「他のケアと組み合わせて力を発揮する道具」として使うとより効果的だと言えます。
また、日本人の首・肩こり(いわゆる「かたこり」)に対して鍼を行った大きな研究では、首や肩のツボに浅く針を刺したグループは、まったく治療を受けなかったグループよりも、こりのつらさがはっきりと減っていました。ただし、「本物の鍼」と「皮ふに軽く触れるだけの疑似鍼」のあいだで、大きな差が出ない部分もあり、治療を受ける環境や安心感も症状に影響していると考えられています。
では、整骨院や整体に通うと、家でのセルフケアと何が違うのでしょうか。


大きな違いのひとつは、「全身のバランスを検査しながら原因を探していくこと」です。研究でも、首の痛みの人に対して肩甲骨まわりの治療を組み合わせると、首の痛みが減ったという報告があります。これは、首だけでなく、肩や背中の動きも一緒に整えることが大切だということを示しています。
もうひとつは、「安全に、必要な場所にだけ適切な刺激を届けられること」です。たとえば、トリガーポイント鍼とよばれる方法では、首や肩の筋肉の中にある特に硬いポイントをねらって鍼をすることで、デスクワークの人たちの首肩の痛みと仕事中のつらさが減ったという結果が出ています。このような方法は、自分で行うのは難しく、専門的な知識と技術が必要です。
ここまで読んで、「自分でやってみようかな」と思ってくださった方は、それだけでも体を大切にしようという一歩を踏み出せています。ただ、中にはセルフケアだけでは危ないケースや、一人で抱え込まないほうが良いサインもあります。
このような場合、首の神経や血管が圧迫されている可能性もあり、「こり」だけの問題ではないことがあります。研究でも、首の痛みが長く続いている人は、日常生活の質が大きく落ちてしまうことが分かっています。だからこそ、無理に我慢したり、自分だけで何とかしようとせずに、早めに専門家に相談してもらうことがとても大切です。
ここまで、肩や首のこりとツボの関係、研究から分かってきたこと、そしてセルフケアと整体の役割についてお話ししてきました。長年の臨床を通じて感じるのは、「年齢のせいだから仕方ない」とあきらめている方の中にも、まだまだ改善できる可能性を持っている人がたくさんいるということです。
ツボ押しやストレッチ、姿勢の工夫など、自分でできることを少しずつ増やしながら、必要なタイミングで専門家のサポートを取り入れていく。この二つをうまく組み合わせていくことで、肩や首のつらさは「我慢するもの」から「コントロールできるもの」に変えていくことができます。一人で悩みを抱え込まず、つらさや不安が出てきたときには、いつでも相談できる場所として大樹整骨院・守山本院を思い出してもらえたら嬉しいです。
【監修】柔道整復師・鍼灸師:表川大樹



