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つらい肩こりが楽になる!毎日続けられるストレッチ法

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こんにちは。滋賀県守山市の大樹整骨院で院長をしている表川大樹です。

パソコン作業で肩がガチガチ、マッサージをしてもすぐに元に戻ってしまう。そんな経験はありませんか?実は肩こりに対するストレッチの効果は、多くの医学研究で科学的に証明されているんです。

今日は30年以上の臨床経験と最新の研究データをもとに、なぜストレッチが肩こりに効くのか、そのメカニズムから具体的な方法まで分かりやすくお伝えしますね。

院長:表川

科学的根拠に基づいた、本当に効果のあるストレッチをご紹介します

目次

肩こりのメカニズムを科学的に理解しよう

まず、なぜ肩がこるのかを知ることが大切です。肩こりの直接的な原因は、筋肉の疲労と血行不良の2つです。デスクワークで長時間同じ姿勢を続けていると、首から肩にかけての僧帽筋(そうぼうきん)という大きな筋肉が緊張し続けます。

筋肉が緊張すると、その中を通っている血管が圧迫されて血液の流れが悪くなってしまうんですね。血液は酸素や栄養を運び、疲労物質を回収する大切な役割を持っています。血流が悪くなると、必要な酸素や栄養が筋肉に届かなくなり、疲労物質も溜まったままになります。これが肩こりの痛みや重だるさの正体なんです。

愛媛労災病院の研究チームが行った調査では、肩こりを抱える日本人は非常に多く、女性では自覚症状の第1位、男性では第2位を占めることが報告されています。特にデスクワークが中心の30代から50代の方に多く見られる症状です。つまり、肩こりは現代人にとって避けられない問題とも言えますね。

筋肉が硬くなると何が起こるのか

筋肉は本来、伸びたり縮んだりすることで血液を心臓に送り返すポンプのような働きをしています。ところが、長時間同じ姿勢でいると筋肉が縮んだまま固まってしまい、このポンプ機能が働かなくなります。すると筋肉の中に血液が溜まって、むくんだような状態になってしまうんです。

この状態が続くと、筋肉はますます硬くなり、悪循環に陥ってしまいます。研究では、頭の重さは約6から7キログラムもあり、それを細い首と肩の筋肉で支えているため、肩こりが起きやすい構造になっていることが分かっています。

ストレッチが肩こりに効く科学的理由

ではなぜストレッチが肩こりに効果的なのでしょうか。2018年に愛媛労災病院で行われた研究では、26名の肩こり患者に対して3週間のエクササイズを実施したところ、関節の動きやすさが目に見えて改善し、超音波検査で筋肉への血流が増えていることが確認されました。この研究では、ストレッチを行うことで次のような効果があることが科学的に証明されたんです。

効果①筋肉の緊張がほぐれる

ストレッチで筋肉を伸ばすと、縮こまっていた筋肉が元の長さに戻ります。これによって筋肉内の血管の圧迫が解除され、血液が流れやすくなります。研究では、ストレッチを行った直後に肩甲骨の動きが平均で数センチも改善したことが報告されています。肩甲骨というのは肩の動きの中心となる骨で、この周りの筋肉がほぐれることで肩全体が軽くなるんですね。

効果②血流が改善して疲労物質が流れる

筋肉を伸ばすと血管も広がり、新鮮な酸素と栄養が筋肉に届きやすくなります。同時に溜まっていた疲労物質も血液と一緒に流れていきます。先ほどの研究では、3週間継続してストレッチを行った結果、超音波検査で筋肉の厚みが変化し、血流が増えていることが確認されました。つまり、ストレッチは一時的な効果だけでなく、続けることで筋肉の状態そのものを改善する力があるということです。

効果③関節の動きが良くなる

国内外の複数の研究で、ストレッチは関節の動く範囲を広げる効果があることが証明されています。2015年にアメリカで発表された研究では、肩のストレッチと筋力トレーニングを4週間続けた患者の痛みが大幅に軽減し、肩の動きも改善したことが報告されています。関節がスムーズに動くようになると、日常の動作が楽になり、肩への負担も減っていくんですね。

研究で効果が実証されたストレッチ5選

ここからは、実際の医学研究で効果が確認されたストレッチ方法をご紹介します。どれも自宅や職場で簡単にできるものばかりです。

①肩甲骨を動かすストレッチ

肩こり改善で最も重要なのが肩甲骨周りの筋肉をほぐすことです。研究では、肩甲骨を意識的に動かすストレッチが最も効果的であることが分かっています。まず椅子に座り、両手を肩に軽く置きます。その状態で肘で大きな円を描くように、ゆっくりと前から後ろへ10回まわしてください。

次に後ろから前へ同じように10回まわします。このとき、肩甲骨が背中の上を滑るように動いているのを意識するとより効果的です。

日本理学療法士協会の専門家も、肩甲骨を積極的に動かすことで周辺の筋肉がほぐれ、肩への負担が減ると推奨しています。

②僧帽筋上部を伸ばすストレッチ

僧帽筋(そうぼうきん)の上部は首から肩にかけて広がる大きな筋肉で、肩こりの主な原因となる部位です。

2009年の研究では、この筋肉に対するストレッチが疲労回復に効果的であることが表面筋電図という特殊な検査で確認されています。

椅子に座って背筋を伸ばし、右手で頭の左側をそっと押さえます。息を吐きながらゆっくりと右側に首を傾けて、首の左側が気持ちよく伸びているのを感じながら20秒キープしてください。無理に引っ張らず、自分の手の重さで自然に伸びる程度で十分です。反対側も同じように行い、左右3回ずつ繰り返しましょう。

③胸の筋肉を開くストレッチ

前かがみの姿勢が続くと、胸の小胸筋(しょうきょうきん)という筋肉が縮んで肩が前に入り込んでしまいます。研究では、肩を90度または150度上げた状態で胸を開くストレッチが最も効果的だと報告されています。

椅子の背もたれに背中を当てて座り、両手を頭の後ろで組みます。息を吸いながら胸を開くように肘を後ろに引き、背もたれに体重をかけて20秒キープしてください。胸が広がる感覚を味わいながら、深い呼吸を続けることがポイントです。

このストレッチは姿勢改善にも効果があり、肩こりの予防にもつながります。

④肩の上げ下げストレッチ

このストレッチはシンプルですが、肩の筋肉の緊張をダイレクトにほぐしてくれます。

椅子に座った状態で、両肩をぐっと耳に近づけるように持ち上げ、5秒間キープします。その後、一気に力を抜いてストンと肩を落としてください。この動作を5回繰り返すことで、肩周りの血流が改善されます。

研究でも、筋肉の「弛緩→伸張→短縮」という一連の動作を促すことで血液と酸素の供給が増大することが確認されています。

⑤首の後ろを伸ばすストレッチ

首の後ろから肩甲骨につながる筋肉を伸ばすストレッチです。

椅子に座って、両手を頭の後ろに軽く添えます。両手の重さを感じながら、ゆっくりと首を前に傾けて15秒キープします。このとき無理に押さず、手の重さで自然に伸びるのを待つことが大切です。研究では、このような静的ストレッチを30秒間、3回繰り返すことが推奨されています。

当院に通われているシステムエンジニアのYさんは、このストレッチを朝晩続けたところ、2週間で首から肩にかけての痛みが半分以下になったと報告してくださいました。

ストレッチの効果を最大化する科学的なコツ

研究で明らかになった、ストレッチの効果を高めるためのポイントをお伝えします。

1回30秒、3セットが基本

2015年のアメリカの研究では、各ストレッチを30秒間保持し、30秒の休憩を挟んで3回繰り返す方法が最も効果的だと報告されています。短すぎると筋肉が十分に伸びず、長すぎると筋肉が防御反応で硬くなってしまうため、30秒という時間が理想的なんですね。

毎日続けることが何より大切

愛媛労災病院の研究では、3週間継続することで筋肉の状態そのものが改善することが確認されました。最初の1週間は効果を感じにくいかもしれませんが、続けることで確実に変化が現れます。1時間に1回、15回から20回繰り返すペースで行うと効果的だという報告もあります。当院の患者さまでも、毎日欠かさず続けた方は明らかに改善のスピードが早いです。

痛みのない範囲で行う

ストレッチは「痛気持ちいい」程度が適切です。我慢して無理に伸ばすと、筋肉が防御反応で逆に硬くなってしまいます。研究でも、リラックスした状態で行うことの重要性が強調されています。焦らず、自分のペースで続けることが何より大切なんです。

ストレッチだけでは改善しないケースもある

ここまでストレッチの科学的な効果をお伝えしてきましたが、実はストレッチだけでは根本的な改善が難しいケースもあります。30年以上の臨床経験から言えるのは、肩こりの原因は筋肉の硬さだけではないということです。

こんな症状があれば要注意

次のような症状がある場合は、より深い原因が隠れている可能性があります。

  • 3ヶ月以上、毎日のように肩こりを感じている
  • ストレッチをしても全く改善しない、または悪化する
  • 手や指にしびれを感じることがある
  • 頭痛やめまい、吐き気を伴う
  • 夜、痛みで目が覚めることがある
  • 片側だけ極端に症状が強い

こういった症状は、骨格のゆがみ、神経の圧迫、自律神経の乱れなど、ストレッチだけではアプローチできない原因が考えられます。当院では関節、筋肉、神経、姿勢、歩行の5つの検査を通して、肩こりの本当の原因を見つけ出します。研究でも、ストレッチと専門的な手技療法を組み合わせることで、より大きな改善効果が得られることが報告されています。

全身のバランスから見直す重要性

実は肩こりの原因が骨盤のゆがみや足の使い方にあることも珍しくありません。

営業職のKさんは、長年の肩こりで悩んでいましたが、詳しく検査したところ歩き方の癖から骨盤がゆがんでいることが分かりました。そこを整えたところ、2ヶ月で肩こりがほとんど気にならなくなったんです。このように、部分だけでなく全身を診ることが根本改善への近道なんですね。

科学的根拠に基づいたケアを

今日ご紹介したストレッチは、すべて医学研究で効果が確認された方法です。中学生の皆さんにも理解できるよう、難しい専門用語はなるべく使わずに説明しましたが、その裏には確かな科学的根拠があります。まずは1つでもいいので、毎日の習慣に取り入れてみてください。研究では、正しい方法で継続することが何より大切だと報告されています。ただし、2週間続けても改善が見られない場合や、症状が悪化している場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。肩こりを放置すると、頭痛、めまい、さらには自律神経の乱れにつながることもあるからです。

あなたの肩こりの本当の原因は何なのか。それを科学的に分析し、根本から改善する。それが私たちの役割です。一人で悩まず、いつでもお気軽にご相談くださいね。あなたが肩こりから解放されて、毎日を生き生きと過ごせるよう、科学的根拠に基づいた施術で全力でサポートさせていただきます。

【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】

参考文献

  1. 大久保勝朗, 有馬聡. 肩こり症に対する神経筋制御能を整えるエクササイズが関節可動域および筋血流促進に及ぼす効果. 日本職業・災害医学会会誌. 2018; 66: 470-475.
  2. 平成25年国民生活基礎調査の概況. 厚生労働省. 2013.
  3. 僧帽筋上部線維の筋疲労に対するストレッチ効果の検証. 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会. 2009; 28: 24.
  4. 新たな筋伸張指標を用いた最適なストレッチング法の開発. 科学研究費助成事業研究成果報告書. 2015.
  5. Camargo PR, et al. Effects of Stretching and Strengthening Exercises, With and Without Manual Therapy, on Scapular Kinematics, Function, and Pain in Individuals With Shoulder Impingement Syndrome. Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy. 2015; 45(12): 984-997.
  6. 市橋則明. ストレッチングのエビデンス. 理学療法学. 2014; 41(8): 552-555.
  7. 頸部痛患者に対する僧帽筋下部線維筋力エクササイズの効果. 理学療法東京. 2020.
  8. ストレッチポールを用いたコアセラピーが慢性肩こり・腰痛者の体幹柔軟性に及ぼす効果. 理学療法学. 2009; 2008: C3P2387.
  9. オムロン ヘルスケア. 肩こりの原因とは?筋肉疲労・血行不良の対策. 2019.
  10. VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン. 厚生労働省. 2017.

院長:表川

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