【5秒でご案内】症状検索ページもご利用ください

自律神経の乱れを食べ物でやさしく整える方法

本日の予約状況

なんとなく毎日しんどくて、朝起きるのがつらかったり、理由の分からない不安感や動悸が続いていませんか。もしかして自律神経が乱れているのかな、と感じて調べている方も多いと思います。

そんなときにまず気になるのが、普段の食事を見直すことで少しでも体調が楽にならないかどうか、というポイントではないでしょうか。

今回は、自律神経の不調と食べ物の関係について分かりやすくお話しします。もし今のあなたが、体と心の両方が疲れ切ってしまう前にできることを探しているなら、一度自律神経失調症のページも合わせて読んでみてください。

院長:表川

食事の工夫だけで全てが解決するわけではありませんが、毎日の積み重ねが自律神経の回復を後押ししてくれることは臨床の現場でも強く実感しています

目次

なぜ自律神経が乱れるとここまでつらくなるのか

自律神経が乱れると、体だけでなく心の調子まで崩れてしまい、日常生活のあちこちで不具合が出てきます。

頭痛やめまい、動悸、胃腸の不調、不眠、手足の冷えなど、一見バラバラに見える症状が同時に起こるので、「一体自分の体に何が起きているのか」と不安になってしまう方が少なくありません。検査をしても決定的な原因が見つからないことも多く、周りから理解されにくいことも、自律神経の不調がつらい理由のひとつです。

ふだん自律神経は、私たちの意識とは関係なく、心臓の動きや呼吸、血圧、体温、消化などを自動でコントロールしています。この働きは、交感神経と副交感神経という二つの神経がバランスを取りながら行っています。

仕事や家事で頑張るときには交感神経が、休んだり眠ったりするときには副交感神経が優位になることで、体は自然なリズムを保っています。しかしストレスが続いたり生活が不規則になったりすると、この切り替えがうまくいかなくなり、休むべきときにも体が興奮状態のままになってしまいます。

食生活と自律神経のつながり

自律神経の乱れというと、ストレスや睡眠不足のイメージが強いかもしれませんが、実は「何をどう食べているか」も大きく関わっています。人間の体は、食べたものから栄養を取り込み、それを材料にしてホルモンや神経伝達物質を作っています。

たとえば、気分を安定させるセロトニンや睡眠ホルモンのメラトニンは、たんぱく質に含まれるアミノ酸から作られますし、ビタミンやミネラルが不足すると、その合成がスムーズに進まなくなってしまいます。

また、甘いものや脂っこい食事が続いて血糖値の上下が激しくなると、自律神経は血糖を調整するためにフル稼働することになります。この状態が長く続くと、ただでさえ仕事や家事でストレスを受けている自律神経に、さらに負担をかけることになり、結果として不眠やだるさ、気分の不調として表れてきます。

つまり、どんな栄養をどのタイミングでどのように取っているかが、自律神経の働きに直結していると言えます。

どんな人が食事での自律神経ケアを必要としているのか

整骨院で多くの方のお話を聞いていると、「自律神経の不調と食べ物」に関心を持つ方にはいくつかの共通点があります。

まず一つ目は、30〜50代の女性で、仕事と家事や育児を両立している方です。朝から晩まで休む間もなく動いていて、自分の食事はつい後回しになり、気がつけばパンとコーヒーだけで済ませていたり、夕食も簡単なもので済ませてしまうことが増えている、というパターンがとても多いです。

二つ目は、長時間のデスクワークが続く20〜40代の方です。パソコンやスマホの画面を見続けることで目や脳が休まらず、夜遅くまで仕事をして、そのままコンビニ弁当やカップ麺で済ませてしまう生活が続いている方は、自律神経の疲れに加えて栄養の偏りも重なりやすくなります。寝つきが悪い、朝起きてもスッキリしない、休日も疲れが抜けない、と感じる方は要注意です。

三つ目は、更年期の世代にあたる40〜50代の女性です。ホルモンバランスの変化と自律神経の乱れが重なる時期で、ホットフラッシュや動悸、不安感、睡眠の質の低下など、さまざまな症状に悩まされやすくなります。この時期は体の変化に戸惑いながらも、家族や仕事のことを優先してしまい、自分のケアがおろそかになりがちです。「病院で薬を飲む前に、まず食事や生活習慣から整えたい」と感じて、情報を探している方も多く見られます。

こんな食生活が続いていませんか

自律神経の不調で来院される方に食事の様子をうかがうと、いくつかのパターンが繰り返し出てきます。

たとえば、朝はギリギリまで寝てしまい朝食を抜くことが多く、昼はコンビニのおにぎりと菓子パン、夜は遅い時間にがっつりした揚げ物とアルコール、というようなリズムが続いているケースです。このような生活が続くと、体内時計が乱れやすくなり、自律神経も休むタイミングを失ってしまいます。

また、ストレスが強いときには、甘いお菓子やスイーツ、カフェイン飲料に手が伸びやすくなります。一時的には気分が紛れるのですが、血糖値の急激な上下やカフェインの取り過ぎは、結果として自律神経の負担を増やす方向に働いてしまいます。

それでも忙しい毎日の中で、いきなり完璧な食生活に切り替えるのは現実的ではありません。大切なのは、今の自分の生活の中で無理なく続けられる範囲で、少しずつ「自律神経にやさしい選び方」に変えていくことです。

自律神経の働きを支える栄養素と食べ物

ここからは、自律神経をサポートするうえで大切になる栄養素について、なるべく専門用語をかみ砕きながらお話ししていきます。

難しいところは飛ばして読んでもらっても大丈夫ですが、仕組みを知っておくと、毎日の食事の選び方に意味を感じやすくなります。無理に完璧を目指すのではなく、「今日はこれを意識してみよう」といった形で取り入れてみてください。

自律神経がきちんと働くためには、神経伝達物質やホルモンの材料になる栄養が土台として必要です。まず大事になるのが、肉や魚、卵、大豆製品などに含まれるたんぱく質です。

たんぱく質は、筋肉だけでなくホルモンや神経伝達物質の材料にもなるため、不足するとイライラしやすくなったり、疲れやすくなったりします。忙しいときでも、毎食なるべく何かしらのたんぱく源を一品は入れることを意識してみてください。

気分の安定と睡眠に関わる栄養

気分の安定や睡眠の質に関わる栄養としてよく取り上げられるのが、トリプトファンというアミノ酸と、それをサポートするビタミンB6です。

トリプトファンは、心を落ち着かせるとされるセロトニンや、眠りを促すメラトニンの材料になります。具体的な食べ物としては、牛乳やヨーグルト、チーズ、卵、魚、大豆製品、ナッツなどに多く含まれています。

ビタミンB6は、トリプトファンからセロトニンを作るときに必要なビタミンで、豚肉や鶏肉、マグロ、サンマ、バナナなどに多く含まれます。夕食時に魚や肉と一緒に、ビタミンB6を含む食材を組み合わせることで、夜のリラックスしやすさや睡眠の質の向上を後押ししてくれることが期待できます。

ただし、サプリメントで一気に大量に取るのではなく、普段の食事の中で少しずつ取り入れていくことが大切です。

ストレスに負けない体を作る栄養

ストレスが続くときに消耗しやすい栄養としては、ビタミンCとビタミンB群、マグネシウムなどが挙げられます。

ビタミンCは野菜や果物に多く含まれていて、ストレスに対抗するホルモンの働きを支える役割があります。ストレスが強いときほど消費量が増えるため、意識して野菜や果物を取ることが大切になります。

ビタミンB群は、エネルギー代謝や神経の働きに関わるビタミンで、豚肉やレバー、魚、卵、納豆、玄米などに含まれています。不規則な生活やアルコールの取り過ぎで不足しやすく、自律神経の疲れにもつながりやすい栄養です。

マグネシウムは、神経や筋肉の興奮を落ち着かせる働きがあり、ナッツ類、海藻、豆類、玄米などに多く含まれます。これらの栄養は、特別な食材でなくても、和食中心の食事を心がけることで自然と取り入れやすくなります。

避けたい食べ方と上手な付き合い方

自律神経を整えるうえで、「これを食べたら絶対にダメ」という食べ物があるわけではありません。ただし、取り方や頻度によっては、自律神経の負担を増やしてしまうものは確かに存在します。

ここでは、実際に臨床現場で「これを減らしたら少し楽になった」と感じる方が多いポイントをお伝えします。完璧を目指すのではなく、自分なりの落としどころを見つけていきましょう。

まず気をつけたいのが、カフェインの取り過ぎです。コーヒーやエナジードリンク、濃いお茶などは、適量であれば眠気覚ましやリフレッシュに役立ちますが、量が増えると心拍数を上げたり、交感神経を強く刺激したりします。

不眠や動悸、不安感が強い方は、特に夕方以降のカフェイン飲料を控えるだけでも、夜の過ごし方が変わることがあります。

甘いものやアルコールとの付き合い方

ストレスが強いときほど、甘いお菓子やスイーツ、アルコールに頼りたくなります。糖分の多いお菓子は、血糖値を一気に上げ、その後急激に下げることで、体にとっては大きな負担になります。

この血糖値の乱高下に自律神経が対応し続けることで、疲れやすさやイライラにつながることがあります。どうしても甘いものが欲しいときは、食後に少量をゆっくり味わうようにしたり、果物やナッツを選んだりと、少しだけ質とタイミングを工夫してみてください。

アルコールについても、寝つきを良くするつもりで晩酌を続けていると、かえって睡眠の質を下げ、自律神経を疲れさせてしまうことがあります。全く飲んではいけないということではありませんが、量と頻度を見直し、「休肝日を作る」「寝る直前は避ける」といったルールを自分なりに決めておくと、体の負担が少なくなります。

ここで大切なのは、自分を責めるのではなく、「自律神経を守るための小さな工夫」として捉えることです。

忙しくてもできる自律神経にやさしい食事の工夫

仕事や家事、育児で忙しいと、どうしても理想的な食事を毎回用意するのは難しくなります。それでも、少しの工夫で自律神経にとってプラスになる食べ方に近づけることは十分に可能です。

この章では、特別なことをしなくても「これだけは意識してみてほしい」というポイントをいくつかお伝えします。できるところからで構いませんので、明日から一つでも取り入れてみてください。

ひとつ目は、朝食をできるだけ抜かないことです。朝に何かを口に入れることは、体内時計を整え、自律神経に「さあ一日のスタートですよ」と合図を送る役割があります。忙しい朝でも、おにぎりと味噌汁、ヨーグルトとバナナ、卵かけご飯と野菜のスープなど、簡単なもので構いません。

朝に全くエネルギーが入ってこない状態が続くと、体は常に省エネモードになり、日中のだるさや集中力の低下につながってしまいます。

コンビニや外食の選び方

すべてを手作りしようとすると、かえって続かなくなってしまいます。コンビニや外食が多い方は、「選び方」を少し変えるだけでも、自律神経への負担はかなり変わります。

たとえば、白いパンやおにぎりだけで済ませずに、サラダやスープ、豆腐や納豆がついているセットを選ぶ。揚げ物ばかりではなく、焼き魚や蒸し鶏のメニューを意識して選んでみる。甘いジュースの代わりに、水やお茶を基本にする。

こうした小さな選択の積み重ねが、自律神経の回復をサポートしてくれます。

夕食は、できれば寝る3時間前までに済ませることを目指してみてください。どうしても難しい日もあると思いますが、可能な範囲で意識するだけでも違ってきます。

寝る直前にたくさん食べてしまうと、寝ている間も消化のために体がフル稼働し、十分に休めません。結果として翌朝のだるさや、寝ても疲れが抜けない感覚につながります。

食事だけでなく体のバランスから自律神経を整えるという考え方

ここまで、自律神経と食事の関係についてお話ししてきましたが、実際の臨床の現場では、食生活だけを整えればすべて解決するわけではないと感じています。姿勢の崩れや体のゆがみ、筋肉や関節の硬さ、呼吸の浅さなど、体の使い方の問題も、自律神経の負担を大きくする要因だからです。

特に首や背骨の周りは、自律神経と深く関わる神経が通っているため、この部分の状態が悪いと、いくら食事や睡眠を整えても、なかなか調子が上がってこないことがあります。

大樹整骨院では、関節、筋肉、神経、姿勢、歩行という五つの検査を組み合わせて、体全体のバランスを詳しくチェックしています。ここで見えてくるのは、「どの部位に負担が集中しているのか」「どんな動き方のクセが自律神経にストレスをかけているのか」というポイントです。

自律神経の不調と向き合うときに大切にしてほしいこと

自律神経の乱れは、見た目には分かりにくい一方で、本人にとっては毎日が精一杯になるほどつらいものです。

朝起きてすぐに体が重く感じたり、理由もなく不安になったり、家族や職場の人には理解されにくかったり。そんな状態が続くと、「自分が弱いからいけないのかな」と自分を責めてしまう方も少なくありません。

しかし、自律神経の不調は決して「気の持ちよう」だけの問題ではありません。生活リズムの乱れやストレス、食事の偏り、体のゆがみや筋肉の緊張など、さまざまな要因が重なって起こるものです。その分、ひとつずつ丁寧に整えていくことで、少しずつでも確実に体は変わっていきます。

一番大切なのは、一人で抱え込まずに「助けを借りてもいい」と思っていただくことだと感じています。

専門家の力を上手に借りながら前に進む

食事の見直しや睡眠、運動、ストレスケアなど、自分でできることはたくさんあります。それでも、「ここまで頑張ってきたけれど、どうしても良くならない」「どこから手をつけたらいいのか分からない」と感じたときは、それは決してあなたの努力不足ではありません。

その段階は、むしろ専門家と一緒に取り組むタイミングに来ているサインだと受け止めていただけたらと思います。

まとめ 自律神経の不調は一緒に整えていきましょう

ここまで、自律神経の乱れと食事の関係、そして体のバランスから整えていく考え方についてお話ししてきました。

自律神経のトラブルは、ある日突然起こるというよりも、日々の小さな無理が積み重なった結果として現れることが多いです。その分、食事や生活リズム、体の使い方を少しずつ見直していくことで、じわじわと回復していく可能性も十分にあります。

今のつらさを「年齢のせい」「性格のせい」と片付けてしまう必要はありません。体には本来、回復しようとする力が備わっています。その力が十分に働けるように、食事や生活習慣、体のバランスを整えていくことが、私たちの役割だと考えています。

もしこの記事を読んで、「自分もどこか当てはまるかもしれない」と感じたなら、一人で我慢し続ける前に、いつでも相談していただければと思います。あなたの体と心がもう一度元気を取り戻せるように、これまでの臨床経験と技術を総動員してサポートさせていただきます。

【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】


院長:表川

どんなお悩みもお気軽にご相談ください

住所
滋賀県守山市勝部2丁目1-22-1
電話番号
077-532-6225
定休日
日曜
ご予約・お問い合わせ
050-3645-3688
24時間受付中

気軽にシェアしてください
目次