
院長:表川お気軽にご相談ください!


こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院院長の表川大樹です。最近、こんなお声をよくいただきます。「午後になると肩がずっしり重くなって、仕事に集中できなくなるんです」と。
パソコン作業中に感じる肩こり・肩の重だるさ、あなたも心当たりはありませんか?特に長いオンライン会議のあとや、資料作りに集中したあとに、肩がまるで石になったようにこわばる感覚…。「またか」とため息をついて、なんとなくその場をやり過ごしている方も多いのではないでしょうか。
じつは、そのだるい重さには、はっきりとした原因があります。そして、その原因を知ることが、くり返す肩の重さから抜け出す第一歩になります。今日は、デスクワーク中に肩がつらくなる仕組みと、今日からすぐに取り組める対処法をわかりやすくお伝えしていきます。


「デスクワークで肩が重くなる」という悩みは、当院でも本当によく聞かれます。「病院に行くほどでもないし…」と我慢されている方がとても多いのですが、長年の臨床経験からいうと、この”我慢”が慢性化の一番の原因になってしまっているんです。原因をきちんと知って、早めに対処してほしいと思います
「肩が重い」という感覚は、肩まわりの筋肉が緊張しつづけた結果として起きています。パソコンに向かうときの姿勢や作業環境が、この筋肉の緊張を引き起こしやすいことが多く、その背景にはいくつかのメカニズムがあります。ここを理解しておくだけで、日常の中での意識がぐっと変わってきますよ。
パソコン作業中は、腕を前に伸ばしてキーボードを打ちつづけます。この姿勢だと、肩まわりの筋肉はずっと同じ状態で収縮しつづけることになります。ふだんの動作なら縮んだり伸びたりをくり返すはずの筋肉が、「縮んだまま」の状態で長時間固定されてしまうのです。
筋肉が収縮しつづけると、血管が圧迫されて血液の流れが悪くなります。すると、酸素や栄養が届きにくくなるだけでなく、疲労物質も流れずに筋肉のなかに蓄積されていきます。これがあの「ずっしり重い」感覚の正体です。
成人の頭の重さは、だいたい4〜6キログラムといわれています。頭が正しい位置にあれば、この重さは首や背骨全体にバランスよく分散されます。ところが、画面をのぞきこむように首が前に出た姿勢になると、頭の重さを支えるために首や肩の筋肉が何倍もの力で踏ん張りつづけなければならなくなります。
頭が5センチ前方にずれるだけで、首にかかる負担はおよそ2倍以上になるともいわれています。長い会議のあとに肩がとくに重くなるのは、画面を長時間見つづけることで、この「前傾姿勢」が定着してしまうからです。
画面を長時間見つめることで目の筋肉も疲れてきます。目の疲れは後頭部から首、肩まわりの筋肉の緊張に直接つながっていることがわかっています。眼精疲労と肩の重さは、きりはなして考えることができないんです。「会議が終わったあとに目がショボショボして、肩も特につらくなる」という感覚は、まさにこの連鎖が起きているサインです。
人間の体は、本来、動きつづけることを前提につくられています。じっと同じ姿勢でいると、ふくらはぎなど下半身の筋肉のポンプ機能がはたらかなくなり、全身の血液循環が落ちてきます。上半身だけでなく体全体の血流が悪くなることで、肩まわりの疲労感がより強く感じられるようになります。
パソコン作業をしていること自体は避けられなくても、作業環境や習慣の小さなちがいが、肩への負担を大きく左右します。「自分はどうだろう?」と思い浮かべながら読んでみてください。
モニターが低すぎると、自然に首が前に傾いて目線が下に向きます。ノートパソコンをテーブルに直接置いて使っている場合は、ほぼ全員がこの状態になっています。モニターの上端が目線と同じくらいの高さになるのが理想的です。ダイニングテーブルで作業する在宅ワークの方は、とくにこの点を意識してみてください。
キーボードやマウスが体から遠い位置にあると、腕を前方に伸ばした姿勢になり、肩甲骨まわりの筋肉が引っ張られたまま作業をつづけることになります。肘が自然に90度近く曲がる位置にキーボードが来るように調整することが、肩の負担を減らす基本になります。
椅子が低すぎると骨盤が後ろに倒れ、背中が丸まりやすくなります。背中が丸まると、頭が自然と前に出てきます。椅子の高さは、足の裏が床にしっかりつき、膝が90度くらいに曲がる位置に調整するのがポイントです。
「もう少しで終わる」と思って気づけば2〜3時間が経過していた、という経験はありませんか。集中しているときほど姿勢が崩れ、筋肉の緊張が長く積み重なって、肩の重さが一気に強くなります。60〜90分に一度は意識的に体を動かす習慣をつけるだけで、肩への負担はかなり変わります。
原因がわかったところで、今日からすぐに試せるケアの方法をご紹介します。難しいことはひとつもありませんので、気軽な気持ちで読んでみてください。仕事中でも席を立たずにできるものも含めています。
両腕を自然に下ろした状態から、肩甲骨をぎゅっと背骨に向けて寄せ、3秒キープしてからゆっくりゆるめる。これを5〜10回くり返すだけで、固まった肩まわりの筋肉に血液が流れ込みやすくなります。パソコン作業の合間に、椅子に座ったままできるので、会議のあとや集中作業が一段落したタイミングでぜひ取り入れてみてください。
ゆっくりと片方の耳を肩に近づけるように首を傾け、反対側の首筋が伸びているのを感じながら15〜20秒キープします。左右どちらも行ってください。このとき、無理に深く傾けず、気持ちよく伸びると感じる範囲にとどめるのがポイントです。力まずにゆっくりと行うことで、緊張がほぐれやすくなります。
両手を後ろで組んで、ゆっくり胸を前に張り出すように体を開きます。デスクワーク中は肩が前に丸まりやすいので、意識的に逆の方向に動かすことで、肩まわりの血流がよくなり、重だるさがやわらぎます。深呼吸をしながら行うと、さらにほぐれやすくなります。
画面から目を離して、20秒間、遠くの景色や壁をぼんやり眺める時間をつくってください。目の焦点をあわせる筋肉をいったんゆるめることで、後頭部から肩への緊張の連鎖が断ち切られやすくなります。「20-20-20ルール(20分に1回、20秒間、20フィート(約6m)先を見る)」という考え方が目の疲れ対策として広く知られており、肩のこわばりにも間接的に効果があります。
仕事後に肩が重くなっているときは、蒸しタオルや温熱シートで肩甲骨まわりを温めてみましょう。筋肉が温まると血管が拡がり、疲労物質が流れていきやすくなります。ただし、炎症があるときや、腫れている・熱を持っている場合は温めるとかえって悪化することもあるので、その場合は冷やすケアを選んでください。
ここまでご紹介したセルフケアは、日常の肩の重だるさをやわらげるためのものです。ただ、毎日やってもあまり変わらない、むしろだんだんひどくなってきたという場合は、表面の筋肉だけでなく、姿勢のゆがみや関節・神経への影響など、もっと根本的な原因が関わっているかもしれません。
30年以上、多くの患者さんと向き合ってきた経験からいうと、慢性的に肩が重くなるケースの多くは、筋肉だけでなく、姿勢のくずれや骨格のアンバランスが根本にあることが多いです。肩だけをほぐしても、根本の姿勢が変わらなければ、また同じ状態にもどってしまいます。
「毎日ストレッチしているのに、なかなか変わらない」という方は、原因の特定から始めることをおすすめします。どこに問題があるのかがわかれば、対処の方向性がはっきりして、改善への道筋が見えてきます。
肩の重さが続くとき、問題の原因が肩そのものにないケースも少なくありません。骨盤のかたむきや、足のアーチの崩れ、股関節のかたさなど、体全体のバランスのくずれが、肩まわりの筋肉に余分な緊張を生み出していることがあります。全体を丁寧に見てはじめて、本当の原因にたどりつくことができます。
症状がやわらいできたあとも、再発させないための習慣を日常に組み込んでいくことが大切です。とはいえ、負担になるような大きな変化は長つづきしません。小さなことから、無理なく取り入れていくことをおすすめします。
モニターの高さ、椅子の位置、キーボードとマウスの配置を少し見直すだけで、肩への負担は大きく変わります。在宅ワークの方は、とくにダイニングテーブルでのノートパソコン作業を長時間つづけることを避け、できればモニタースタンドや外付けキーボードを使うことを検討してみてください。
アラームやタイマーを使って、1時間に一度は席を立つ時間をつくってみましょう。飲み物を取りにいく、トイレに立つ、窓の外を眺める、どんな小さな動きでもかまいません。体を動かすことで血液が循環し、肩まわりの筋肉がリセットされやすくなります。完璧にやろうとせず、できたときだけでいいというくらいの気軽さで始めてみてください。
筋肉の疲労回復は、睡眠中にもっとも進みます。睡眠の質が落ちていると、肩の疲れが翌日にも持ち越されやすくなります。また、水分が不足すると血液の粘度が高まり、血流が悪くなりやすいです。こまめな水分補給も、肩の重さを遠ざける地味ですが大切なケアのひとつです。
肩の重さやこわばりは多くの場合、姿勢や筋疲労が原因ですが、なかには注意が必要な症状が隠れているケースもあります。次のような症状が伴う場合は、ひとりで抱え込まず、専門家に相談することをおすすめします。
これらのサインは、筋肉だけでなく神経や関節への影響が出ているサインである場合があります。早めに見てもらうことで、症状の悪化を防ぐことができます。
パソコン作業中や会議のあとに感じる肩の重さは、「仕事をしているのだから当たり前」と思われがちです。でも、毎日つらい状態で仕事をつづけることは、体への負担が少しずつ積み重なっていることを意味しています。
今日ご紹介したセルフケアを試しながら、「なかなか変わらないな」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。長年、多くの方の肩こりと向き合ってきた経験から、その方それぞれの原因を丁寧に探り出して、根本から改善していくお手伝いをさせていただきます。
肩の重さで毎日を消耗しているのは、あなただけではありません。ひとりで悩まず、気軽に声をかけてくださいね。守山でお待ちしています。
【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】



