
院長:表川お気軽にご相談ください!


こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院院長の表川大樹です。
最近、「寝ても疲れが取れない」「集中力が続かない」といったお悩みで来院される方が本当に増えています。多くの方がパソコンやスマートフォンを長時間使う生活を送る中で、知らず知らずのうちに脳が悲鳴を上げているのかもしれません。
実は、こうした症状の背景には脳疲労という状態が隠れていることが少なくありません。今日は30年以上の臨床経験から、脳が疲労するメカニズムについて詳しくお話ししていきたいと思います。


脳疲労のメカニズムを理解することが、改善への第一歩になります
「脳が疲れる」と聞いても、ピンとこない方も多いかもしれません。体が疲れるのはイメージしやすいですよね。走れば足が疲れるし、重いものを持てば腕が疲れます。でも脳の疲労は目に見えないので、気づきにくいんです。
実は脳には、おでこの奥あたりにある「前頭前野」という部分があります。この部分は、考えたり判断したり集中したりするときに一番働く場所なんです。スマホやパソコンを長時間使ったり、仕事で頭を使い続けたりすると、この前頭前野への血の流れが悪くなって、酸素が足りなくなってしまいます。酸素が足りないと、脳は本来の力を発揮できなくなるんです。
想像してみてください。スマホの充電が20パーセントを切ると動きが遅くなりますよね。脳も同じで、エネルギーや酸素が足りなくなると、考えるスピードが遅くなったり、集中力が続かなくなったりします。これが脳疲労の正体なんです。
もう一つ面白いことがあります。脳の中には「今どれくらい疲れているか」を常にチェックしている場所があるんです。それが「島皮質」という部分で、体の状態をモニタリングしています。疲労が溜まってくると、この部分が「もう休んだ方がいいよ」という信号を脳全体に送るんです。
だから疲れてくると、自然とやる気が出なくなったり、「面倒くさい」と感じたりします。これは決してあなたが怠けているわけではなく、脳が「休息が必要だ」と教えてくれているサインなんですよ。でも現代社会では、このサインを無視して頑張り続けてしまう方が本当に多いんです。
脳は体重の約2パーセントしかない小さな臓器ですが、体全体で使うエネルギーの約20パーセントも消費しています。車で例えるなら、ものすごく燃費の悪いエンジンみたいなものです。そして脳のガソリンは主にブドウ糖で、1日に約120グラムも必要とします。
朝ごはんを抜いたり、忙しくてお昼を食べ損ねたりすると、脳へのエネルギー供給が不足して、頭がぼーっとしたり集中できなくなったりします。「お腹が空くと頭が働かない」というのは、実は科学的にも正しいんです。
さらに、長時間頭を使い続けると、脳の中に「疲れの素」が溜まってきます。それが活性酸素や乳酸といった物質です。これらの疲れの素が脳の細胞を傷つけて、エネルギーを作る力を弱めてしまうんです。そうすると、ますます脳が働かなくなるという悪循環に陥ってしまいます。
実は、寝ている間に脳の中では大掃除が行われています。昼間に溜まった疲れの素や老廃物を、睡眠中に外に運び出す仕組みがあるんです。まるで夜中に働く清掃員さんみたいですね。この掃除がしっかり行われると、朝起きたときに頭がすっきりしています。
でも、睡眠時間が短かったり、眠りが浅かったりすると、この掃除が十分にできません。すると翌日には、昨日の疲れに今日の疲れが上乗せされて、どんどん疲れが溜まっていくんです。「ちゃんと寝ているはずなのに疲れが取れない」という方は、実は眠りの質が悪くて、脳の掃除が不十分なのかもしれません。
脳の中では、「ドーパミン」「セロトニン」「ノルアドレナリン」といった物質が、情報を伝える連絡係として働いています。これらは専門用語で神経伝達物質と呼ばれますが、簡単に言えば脳の中の郵便配達員のようなものです。
ドーパミンは「やる気の素」とも呼ばれ、何かを達成したときや楽しいことをしているときに出ます。セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、気分を安定させたり、よく眠れるようにしたりする働きがあります。ノルアドレナリンは目を覚まして集中するときに必要な物質です。
ところが、ストレスが続いたり、長時間頭を使い続けたりすると、これらの連絡係がうまく働かなくなってしまいます。ドーパミンが減ると「何もやる気が起きない」状態になり、セロトニンが減ると「気分が沈む」「眠れない」といった症状が出てきます。ノルアドレナリンが不足すると、ぼんやりして集中できなくなります。
実はセロトニンは、日光を浴びることで作られやすくなります。だから一日中部屋の中にいると、セロトニンが不足して気分が沈みがちになったり、夜眠れなくなったりするんです。「最近なんだか気分が晴れない」という方は、もしかしたら日光不足かもしれませんよ。
また、セロトニンは夜になると「メラトニン」という眠りのホルモンに変わります。つまり、昼間にしっかり日光を浴びてセロトニンを作っておくと、夜はぐっすり眠れるという仕組みになっているんです。自然のリズムって本当によくできていますよね。
現代人が1日に触れる情報量は、江戸時代の人が一生で触れる情報量に匹敵すると言われています。スマホ一つで世界中のニュースが見られて、SNSでは常に新しい投稿が流れてきます。便利な反面、脳にとっては大きな負担なんです。
脳は入ってくる情報を「大事なもの」と「そうでないもの」に分ける作業を無意識にしています。でも情報が多すぎると、この仕分け作業だけで疲れてしまって、本当に集中したい仕事や家事に使えるエネルギーが残らなくなります。これが「頭がパンクしそう」という感覚の正体です。
特にスマホは要注意です。「ちょっと休憩」のつもりでSNSを見ていても、実は脳は大量の情報を処理し続けているので、全然休めていないんです。むしろ疲れが増えてしまうこともあります。本当の休息とは、情報から離れることなんですよ。
「料理をしながら子どもの宿題を見て、洗濯物も干す」といった、いくつものことを同時にこなす生活、主婦の方なら日常茶飯事ですよね。でも実は、人間の脳は同時に複数のことをするのが苦手なんです。
一見、同時にこなしているように見えても、実際には脳が高速で切り替えを行っているだけです。そしてこの切り替え作業がものすごく疲れるんです。結果として、一つ一つの作業の質が落ちて、ミスが増えて、かえって時間がかかってしまうという研究結果も出ています。
育児と仕事を両立されている方が「夜まで体がもたない」「些細なことでイライラする」と感じるのは、まさに脳が悲鳴を上げている状態なんです。できれば一つずつ片付けていく方が、実は効率的で脳にも優しいんですよ。
脳疲労は、頭だけの問題ではありません。体にもいろいろな症状が出てきます。その仕組みに「自律神経」が関わっています。自律神経とは、心臓を動かしたり体温を調整したり、私たちが意識しなくても自動的に体を動かしてくれる神経のことです。
自律神経には、昼間に活発になる「交感神経」と、夜やリラックス時に働く「副交感神経」の2種類があります。普段はこの2つがバランスよく働いているのですが、脳が疲れると交感神経ばかりが働いて、リラックスできなくなってしまいます。
すると、夜になっても体が休息モードに入れず、心臓がドキドキしたり、息苦しく感じたり、頭痛やめまいが起きたりします。「病院で検査しても異常なしと言われたのに、体調が悪い」という方、実は脳疲労からくる自律神経の乱れかもしれません。
脳疲労と不眠は、悪い仲間同士です。脳が疲れると交感神経が優位なままで、夜になってもリラックスできず寝つきが悪くなります。また、眠りが浅くて夜中に何度も目が覚めたり、朝早く目が覚めてしまったりします。
そして眠りが浅いと、先ほどお話しした脳の掃除が十分にできません。すると疲れの素が溜まったままで、朝起きても疲れが取れていないんです。この悪循環が続くと、どんどん状態が悪化していきます。だから脳疲労を改善するには、まず睡眠の質を上げることがとても大切なんです。
脳疲労は誰にでも起こりますが、年齢や性別によって少し特徴が違います。20代から30代の若い方は、スマホやパソコンを使う時間が長く、SNSなどの情報が多すぎることが主な原因になりやすいです。
30代から50代の働き盛りの方は、仕事のプレッシャーや責任の重さがストレスになります。特に女性の場合、育児と仕事と家事を全部こなさなければならず、脳がフル回転状態になりやすいんです。「気がついたら朝から晩まで休む暇がない」という生活が、脳をどんどん疲れさせています。
また、年齢を重ねると、脳の回復力は少しずつ落ちてきます。若い頃は徹夜しても翌日には元気だったのに、今は無理が効かなくなった、と感じる方も多いでしょう。これは自然なことですが、だからこそ意識的に脳を休める時間を作ることが大切になってくるんです。
女性は男性に比べて、脳疲労のリスクが高いと言われています。その理由の一つが、複数の役割を担うことが多いからです。仕事をしながら、子どもの世話をして、食事を作って、掃除洗濯もして、さらに親の介護まで、という方も少なくありません。
また、女性ホルモンのバランスが変化する時期、例えば生理前や更年期には、セロトニンなどの脳内物質も影響を受けやすくなります。そのため、普段よりイライラしたり落ち込んだりしやすくなることがあります。「最近、感情のコントロールが難しい」と感じたら、脳疲労のサインかもしれませんよ。
ここまで脳疲労の仕組みをお話ししてきましたが、「じゃあどうすればいいの?」というのが一番気になるところですよね。難しいことをする必要はありません。まずは生活の中でできる簡単なことから始めてみましょう。
一番大切なのは、やっぱり睡眠です。寝る2時間前からはスマホやテレビを控えて、部屋を暗くしてゆっくり過ごす時間を作りましょう。お風呂にゆっくり浸かるのもいいですね。体が温まると副交感神経が働いて、自然と眠くなってきます。
次に、朝ごはんをしっかり食べることです。脳のガソリンであるブドウ糖を補給して、一日のスタートを切りましょう。バナナ一本でも、おにぎり一個でもいいんです。何も食べないよりずっといいですよ。
そして、できれば朝のうちに散歩をしてみてください。日光を浴びることでセロトニンが作られ、体内時計もリセットされます。20分から30分、ゆっくり歩くだけでも効果があります。買い物ついでの散歩でも大丈夫です。
1日のうち、スマホを見ない時間を意識的に作ってみましょう。例えば「夕食の時間はスマホを置く」「寝る1時間前からは触らない」など、小さなルールを決めるだけでも違います。最初は落ち着かないかもしれませんが、慣れてくると頭がすっきりするのを感じられると思います。
休憩時間にSNSを見るのではなく、窓の外を眺めたり、好きな音楽を聴いたり、深呼吸をしたりしてみてください。本当の休息とは、情報から離れることなんです。脳に「何もしない時間」をプレゼントしてあげましょう。
30年以上、たくさんの患者さまを診てきて感じるのは、脳疲労で悩んでいる方は本当に真面目で頑張り屋さんが多いということです。「もっと頑張らなきゃ」「これくらいで弱音を吐いちゃダメ」と自分を追い込んでしまう方が多いんです。
でも**脳疲労は決して甘えや気のせいではありません**。脳の中で実際に起きている変化なんです。前頭前野への血流が減って、脳内の連絡係がうまく働かなくなって、疲れの素が溜まって、自律神経のバランスが崩れている状態です。
だからこそ、一人で抱え込まずに、専門家に相談してほしいんです。なぜ疲れているのか、その原因は何なのか。スマホの使いすぎなのか、睡眠の質の問題なのか、栄養バランスなのか、姿勢が悪くて脳への血流が悪くなっているのか。原因がわかれば、対処法も見えてきます。
脳疲労は早めに対処すれば、それだけ早く良くなります。「最近ちょっとおかしいな」と感じたら、遠慮なくご相談ください。あなたが毎日を元気に過ごせるよう、私が全力でサポートさせていただきます。
【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】



