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梅雨の時期に悪化する⁈ 坐骨神経痛の原因と効果的な対処法で日常生活を快適に!
「梅雨の時期になるといつもお尻が痛くなります」
「雨が降る前や雨の日は、足がだるくて動きたくなくなる」
「梅雨に入ってから長時間座っているのが耐えられなくなりました」
梅雨の時期になるとこのようなお悩みを聞くことが多くなります。

こんにちは、滋賀県守山市にある大樹整骨院院長の表川大樹です。毎年梅雨の時期になると坐骨神経痛でお悩みの方が多く来院されます。
今回のブログでは、梅雨の時期に悪化する坐骨神経痛のメカニズムと対処法について詳しく解説します。坐骨神経痛でお悩みの方には、お役に立てる内容となっておりますので、お時間のある時に是非最後までお読みください。
梅雨の時期に坐骨神経痛が悪化するメカニズムとは
梅雨と言えば、湿気でじめじめ。気圧の変動で体がだるくなる。陽が当たらないので足元が冷える。
実はこのような条件が坐骨神経痛の悪化をまねいています。坐骨神経は、体の中でも特に大きな神経で腰からお尻、太もも、ふくらはぎを通って足先まで伸びている太い神経です。

この坐骨神経が何か原因で圧迫されたり刺激されたりすると、お尻から足にかけて鋭い痛みやしびれを起こします。
では、なぜこの時期に坐骨神経痛が悪化するのでしょうか?その背後にあるメカニズムを、私たちの日常生活と絡めてわかりやすく解説してみましょう。
湿度の高さがもたらす体の変化
梅雨に入ると、湿度がグンと上がります。この湿度の増加が、私たちの体には大きな影響をあたえます。湿度が高いと体の中では水分をためようとして体の中の水分量が増えます。

そうすると、体の組織が少し膨張します。いわゆる体がむくんだ状態です。
特に関節や神経のまわりが少し膨張すると、痛みを感じやすくなり、坐骨神経に余計な圧力がかかってしまって坐骨神経痛が悪化します。
例えば長時間正座をすると足がしびれますよね。それは体の重みが足の神経を圧迫したことによって、しびれや痛みがでてきます。それと同じように関節や神経のまわりが膨張することによって、坐骨神経の圧迫が強くなり痛みが生じてしまうのです。
気圧の変動とその影響
また、梅雨は気圧が不安定になりがちです。この気圧の変化が、体の内と外のバランスを崩し、自律神経に影響をおよぼします。
自律神経とは、例えるなら空調設備の自動で温度管理をするセンサーみたいなもので、暑ければ冷房を、寒ければ暖房をいれて設定された温度を保つようにします。自律神経は体の状態を保てるように常にバランスをとってくれています。

その自律神経が乱れると、体は緊張しやすくなります。つまり交感神経が働きすぎると、筋肉が緊張します。また、血管が縮んで血の流れが悪くなり、痛みを感じやすくなってしまいます。
この筋肉の緊張は坐骨神経を圧迫することにもつながっていて、痛みがひどくなります。
湿気と冷えの関係
湿気が多いと体が冷えやすくなります。特に下半身に冷えが集中することが多いです。
冷えは血行が悪くなるので、筋肉や神経へ栄養や酸素を十分運ぶことができなくなるので、筋肉は固くなり、神経の働きは悪くなり、坐骨神経の痛みが強くなります。
筋肉の硬直と痛みの関係
そして、湿気が多い日は外に出るのも億劫になりがちです。ついつい汗が気になって動きたくないですよね。
実は、筋肉はゴムバンドと同じように弾力性があって伸び縮みします。でもゴムバンドをずっと伸ばしたままにしていると、ゴムの弾力性は無くなって固くなってしまいます。

運動不足になると腰やお尻の筋肉が硬くなってしまい、神経を圧迫して坐骨神経痛を悪化させる原因となります。普段からデスクワークで長時間座っていると、なおさらこれらの筋肉は固くなりやすいので、痛みが出やすい状態になるんですね。
湿度高めの日におすすめ!坐骨神経痛対策のストレッチと運動
坐骨神経痛の痛みを和らげるためには、定期的なストレッチと運動が非常に効果的です。
特に梅雨の時期は、次のような軽い運動をおすすめします。
- お尻のストレッチ
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- 椅子に座り、片足をもう片方の膝の上に置きます
- 背筋を伸ばしたまま、上体を前に傾けていきます
- この動作で、お尻から太ももの外側にかけてストレッチがかかります
- 15秒間キープした後、反対側も同様に2回ずつ行います
- ハムストリングストレッチ
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坐骨神経痛の多くは、腰から脚にかけての筋肉、特にハムストリング(太ももの裏側の筋肉)の緊張に関連しています。ハムストリングストレッチはこれを和らげるのに役立ちます。
- 床に背筋を伸ばして座ります
- 一方の足を前に伸ばし、もう一方の足は膝を曲げて足の裏を内ももにつけます
- 背筋を伸ばし、ゆっくりと前の足のつま先を掴むように上体を前に倒します
- このポジションを15秒間キープし、ゆっくりと元の位置に戻ります
- 同じことを反対側の足にも行い、左右2回ずつ繰り返します
- 浅いスクワット
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膝に負担をかけないよう、浅めにスクワットを行うことで、下半身の血流を改善し、坐骨神経への圧迫を軽減します。
日々の生活でできること:坐骨神経痛を和らげる生活習慣のヒント
坐骨神経痛の症状を和らげるためには、日常生活の中で体をケアすることも非常に大切です。特に、自律神経のバランスを整えることは、筋肉の緊張をゆるめ、痛みを軽減するのに役立ちます。
ここでは、からだを温める、汗をかくといった習慣や自律神経を整える方法について詳しく説明します。
- 湯船に浸かる
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温かい湯船につかることで、筋肉の緊張がやわらぎ、血流が改善されます。特に、湯船にゆっくりとつかることで深部の筋肉まであたたまり、リラクゼーション効果も高まります。
湯船につかる際は、ぬるめのお湯(約40度程度)で15分程度が理想的です。できればシャワーだけよりも、湯船につかることで全身が温まるので、より坐骨神経痛には効果的です。
- 汗をかく習慣
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湿度が高いと体の中に水分を貯めようとするので、体は浮腫みやすく代謝がわるくなり老廃物も外へ出しにくくなります。
定期的に汗をかくことは、体の中の循環をうながし、筋肉の緊張を緩めるのに役立ちます。軽い有酸素運動、ヨガ、ピラティスなど、汗をかく程度の活動を定期的に行うことがおすすめです。
これにより、体の中の老廃物が排出され、血液の流れがよくなります。そして筋肉の弾力が高まることで、坐骨神経の圧迫が減少します。
ただし、運動の強度は自分の体調に合わせて調整してください。痛みを悪化させない範囲で行うことが大切になります。
- 姿勢を正す
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長時間座ったり、立ったりすることは、坐骨神経痛を悪化させることがあります。
デスクワークをする際は、適切な椅子を選び、背もたれを利用して腰を支えることが大切です。
また、立って作業をする際は、時々足の位置を変えることで体重のかかり具合を変えて、脚にかかる負担を均等に分散させましょう。
正しい姿勢を心がけることで、腰や脚への負担が軽くなり、痛みを抑えることができます。
- 腹式呼吸
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腹式呼吸は、リラクゼーションをうながし、深いリラックス状態を生み出すのに効果的です。
- 背筋を伸ばして座るか、リラックスできる位置に横になります
- 鼻からゆっくりと深く空気を吸い込み、お腹が膨らむのを感じます
- 口からゆっくりと空気を吐き出し、お腹がへこむのを感じます
- この呼吸を数分間繰り返します
呼吸法は、日々の生活の中で簡単に取り入れることができ、定期的に行うことで自律神経のバランスが整い、体と心の両方に穏やかなリラックス効果をもたらすので、特に、忙しい一日の終わりや、ストレスを感じたときに行うのをおすすめします。
まとめ
梅雨の時期に坐骨神経痛が悪化する理由は、湿度の上昇、気圧の変動、体の冷えという3つの要因が重なり、そのうえ運動する機会が減ることにより起こっていました。
湿度が高くなると体がむくみ、神経のまわりが膨張して坐骨神経を圧迫。また、気圧の変化は自律神経のバランスを崩し、筋肉の緊張を引き起こします。さらに、湿気による冷えが血行を悪化させ、筋肉を硬くして痛みを増強させます。
これらの症状を和らげるためには、湯船にゆっくり浸かって体を温める、お尻や太もものストレッチを定期的に行う、正しい姿勢を心がけ、腹式呼吸でリラックスするといった方法が効果的です。
もしこれらの方法を試しても痛みが続く場合は、他に原因があるかもしれません。そんな時は一人で悩まず、気軽にご相談ください。きっとお役に立てると思います。
【監修:柔道整復師・鍼灸師 表川大樹】
